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フィンテック/ロボアドとは?金融・資産運用への影響シリーズ②

2016/01/14

前回はFintechの大きなジャンルについて説明を行った。
今回は個人投資家が特に注目すべきだとおもわれるFintechの二大分野に関して詳細と注意点を見ていこうと思う。

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① PFM 個人資産管理

語弊を恐れず言えば、「自動家計簿アプリ」という言い方が理解しやすいかもしれない。
資産や取引機会が増えるほど各金融機関に口座が増えていくのは皆様もご経験のことだろう。

普通に生活していても、公共料金用、定期預貯金用、投資用と金融機関の口座は増えていくものである。
それを一括して管理できれば、またそこから月間、年間いくら引き落とされているかを把握できれば、便利だと思わないだろうか。
それを実現するのがこの分野のFintech企業である。

保有する金融機関の口座を一覧表示にしたりする機能は「アカウントアグリゲーション(口座集約)」と言われ、あなたが保有する複数の銀行や証券会社の口座を一覧表示することができるサービスである。

日本ではマネーフォワードが今話題となっており、複数の証券会社を保有する投資家の資産管理ツールとして人気になっている。

また、「収支を管理する」という点に着目した企業は、レシートを撮影するだけで家計簿に記帳することができたり、保険にいくら使っているかなども含めて管理できるようなサービスを提供している。米国では銀行の引き出し手数料等を含めて管理でき、隠れた手数料が発生するような取引ではその注意をプッシュアップ形式などで気づかせてくれるようなサービスも生まれている。

日本ではZaimという会社が家計簿アプリとして話題となっている。

物凄く便利に見えるこのFintechジャンルであるが、利用する際の注意点は、まず信頼できる管理アプリ以外に手を出さないことだろう。
「一度に口座内容を把握できる」という点は裏返せば、「そのアプリに自身の複数の口座番号と暗証番号を教えている」ということになる。
便利そうだから、と飛びつくと痛いしっぺ返しを食らう可能性も今後出てくる可能性がある。

また、証券会社や銀行も自身のシステムや口座の中身を見られるのを好まないことがあげられる。
自社の最重要機密事項である部分に触れているからである。
ある日突然この証券会社の口座の中が見られなくなったなどということも可能性としては頭に入れておきたい。

② 個人投資

個人投資家が行う投資の支援を行うのがこのジャンルのFintech企業である。

例えば自動で投資を行ってくれるロボアドバイザー、手数料を無料化する投資、どこの国や通貨からでも米国株取引を簡単に行える取引等そのジャンルは幅広く全てを網羅することは難しい。

今回はその中でも特に注目度が高いロボアドバイザーを紹介したいと思う(手数料無料の取引に関しても次回触れるので安心してほしい)。

ロボアドバイザー
現在金融機関でラップ口座というのが流行っているのをご存知だろうか。
自身の生活や金融資産、取りうるリスク等をアンケートに従って答えていくと、あなたに最適な投資を金融機関が行ってくれるというサービスである。
それを自動化したものがこのロボアドバイザーと考えて問題はないだろう。

最も違う点は、ラップ口座が投資信託で運用するのに対し、ロボアドバイザーはETF(上場投信)で運用する点である。
長期保有がメインとなる投資信託で運用を行った場合、相場によって機動的に売買を行うのは難しい。各金融機関ともバランス調整を行うのが精一杯である。
その点、ETFであれば株と同様に市場で売買できるため、流動的に資産の組み換えを行うことができるのである。米国では相場によっては100%キャッシュポジションまでとってくれるロボアドバイザーも存在する。

ロボアドバイザーは良いことばかりのようにも見えるが、ラップ口座と同様に、そのアルゴリズムや投資方針を自身では判断できない点が注意点としてあげられる。
この点、もしかしたら米国はロボアドバイザーからアルゴリズム自体を自由に選択できる企業に流行りが移り変わっているとも考えられる。

 


※アルゴリズム・・コンピューターシステムが株価や出来高などに応じて、自動的に株式売買注文のタイミングや数量を決めて注文を繰り返すプログラムのこと。証券会社やヘッジファンドなどは、独自のノウハウをプログラミングして運用を行っている。


米国では現在、アルゴリズムを自分で作成して自由に公開し、その利用料を得るというサービスが流行を見せている。もちろんユーザーとして利用してもよいし、その際は自由に中に組み入れられているETFや投資方針を選ぶことができるのが強みである。

次回、次々回とFintechの今後の展望を述べる中でも説明するが、我々は物珍しさだけで飛びついて良いのかどうかを考え無くてはならない。

では、今後Fintechが日本でどういった発展をとげていくのか、その考察を次回、次々回と行っていきたいと思う。
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金融・資産運用への影響シリーズ
シリーズ①
シリーズ③
シリーズ④
シリーズ⑤
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