第2回 40代はどのくらい貯蓄すべき?投資のプロが教えるお金の話
40代は住宅ローンや子供の養育などで出費がピークを迎えるタイミングです。ですからここが資産形成の勝負の分かれ目となるケースが多いのです。無駄な支出に気付き対策を講じられれば、教育と老後のどちらもカバーできる貯蓄が築けるはずです。
子供に掛かるコストがピークを迎える
日本における40代貯蓄額の中央値は600万円ほどと言われています。老後を見据える場合、最初の目標はこの額ですが、実際には家庭環境によって必要額が大きく変わるでしょう。ローン返済の他、注目すべきポイントは子供の存在です。
40代に出費がピークを迎える最大の理由が子供の教育です。進学する学校によってバラつきますが、幼稚園から大学卒業までで、だいたい1,000万円ほど掛かると言われています。大学4年間だけでも400~500万ほどです。安心できる蓄えということを考えるなら、上記の数字から、さらに子供の教育を終えられる分だけ欲しいところです。
コツコツと続けていれば600万円は貯まる
たった数年で必要な分だけ貯蓄するということは難しいものですが、コツコツと続けていれば決して不可能ではありません。実際に、社会人になってすぐスタートすれば約20年もの期間があるため、年間30万円を貯金すれば良いという計算になります。これは、毎月2.5万円で達成できるため、十分現実的な話です。
(関連記事:資産形成の成功のカギは時間分散を長期的に継続することにあり)
貯蓄0から始める貯金体質作り
仮に40代で預金が0だったとしても、まだ諦めることはありません。
相応の努力は必要となりますが、老後までにある程度の蓄えを残すことは可能なはずです。たとえば、以下のようなことを実践してみましょう。
・収入の2割を貯金する
「100の収入があっても、その内22は浪費に消える」というユダヤの法則と呼ばれるものがあります。このことを踏まえて初めから2割を貯金してしまう方法が、大きなストレスなくできる効率的な預金法です。
・効果が高い節約から始める
たとえば、「こまめに電気を消すようにした」というレベルでは1年で数百、数千程度の効果しかありません。節約するならもっと大きなものから始めましょう。意外と効果が高いものが住宅ローンです。時期を繰り上げることで、数百万単位でトータルの返済を減らせます。他にも、不用な生命保険の見直しなどにも取り組んでみましょう。
何かと首が回らない状況になりがちな40代。まずは600万の貯金を目指してみましょう。今、貯蓄がなくても上記のような対策を徹底すれば目標に近付けるはずです。
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