1億円あったらどう運用する?おすすめの資産運用方法を紹介
もし1億円の資産があったら、どのように運用しようか考えたことはありますか?
資産運用にはさまざまな方法があり、選択肢は一つではありません。
この記事では、1億円を資産運用すればどのくらい増やせるのか、おすすめの資産運用方法の種類や特徴について紹介します。
1億円あったら何年暮らせる?
「1億円あったら、資産運用しなくても一生暮らせる」と考える方もいるでしょう。
そこでまずは、1億円あったら何年暮らせるのかを考えていきます。
総務省統計局の「家計調査(2021年)」によると、1ヶ月あたりの消費支出の平均額は、総世帯で235,120円、単身世帯では155,046円です。
この結果だけを踏まえると、1億円あれば単身世帯の場合は約54年間、仮に夫婦世帯で月に25万円消費したとしても、約33年間は暮らせることになります。
「1億円あったらすぐに会社を辞める」というケースを除き、65歳で働いてから退職すると仮定すれば、98歳までは夫婦二人で平均的な暮らしを送ることができるでしょう。
ただし、これはあくまでも平均です。
例えば都心で暮らす場合、月に15〜20万円の消費で抑えるのは難しいケースがほとんどでしょう。
一般的には、「ゆとりのある老後の暮らしには月に35万円程度の生活費が必要」と考える人が多く、退職後に1億円の貯金を切り崩しながら暮らす場合、月35万円ずつ消費すれば約23年で貯金は底をつくことになるのです。
そのため、人生100年時代と言われる現代において、仮に1億円の預貯金があったとしても、決して安泰とは言い切れません。
1億円あったら、ただ銀行に預けておくだけではなく、「資産運用をして増やす」ということも考えておく必要があるでしょう。
1億円を資産運用したらどのくらい増やせる?
メガバンクの定期預金の金利は、2022年12月時点で0.002%。1億円を預けたとしても、1年間で増えるのはわずか2千円です。
1億円をただ銀行に預けているだけでは、お金が増えることはほとんどありません。
では、1億円を資産運用した場合、どれくらい増やすことができるのでしょうか。
以下は、資産運用で想定される利回りと年数ごとに、1億円がどれくらい増えるのかをまとめた表です。
例えば、1億円を年利3%で10年間、一度も取り崩さずに資産運用した場合、約3,500万円も資産が増えるという計算になります。
また、1億円を少しずつ切り崩しながら暮らす場合も、最初の5年間ほどは1億円全額を運用し、それ以降に少しずつ生活費に回すようにすると、当初の資産額をキープできる可能性が高まります。
運用する金融商品の利回りによっては、運用益だけで生活することも不可能ではないでしょう。
1億円の資産運用におすすめの方法5つ
1億円を上手に資産運用すれば、利回り生活も夢ではありません。
それでは、具体的にどのような運用方法を選べば良いのでしょうか。
ここからは、1億円の資産運用におすすめの方法を5つ挙げ、それぞれの特徴、メリット・デメリットを詳しく解説していきます。
ヘッジファンド
ヘッジファンドとは、市場の動向に関係なく、常に高い運用成績を追求するファンドのことです。
投資家からまとまった資金を集め、株式や債券、不動産や金融派生商品(デリバティブ)など、さまざまな運用方法を用いることで、損失をヘッジ(hedge)しながらも積極的な運用を基本としています。
プロ中のプロに運用を任せられるため、運用成績はかなり良く、ヘッジファンドの平均利回りは年10%前後だと言われています。
ただし、ヘッジファンドは一般的な投資信託(公募投信)とは違い、「私募投信」です。
私募投信とは、2名以上50名未満の少数投資家もしくは機関投資家を対象としたファンドのことで、誰でも購入できるわけではありません。
投資信託
投資信託(公募投信)は、ヘッジファンドと違い、銀行や証券会社に口座を開設すれば、誰でも購入することができます。
ヘッジファンドと同じく、投資家から資金を集めてプロが運用してくれるため、初心者でも始めやすい資産運用の方法です。
ただし、以下の通り、投資信託にはさまざまな種類があり、初めての場合はどのファンドに投資すれば良いか迷ってしまうかもしれません。
【区分】
【投資対象商品】
・株式
・債券
・不動産投資(REIT)
・商品(コモディティ) など
【投資対象地域】
【運用タイプ】
投資信託は1億円の資産運用におすすめの方法ですが、ファンド選びは非常に重要です。
投資信託の選び方については、以下の記事で詳しく説明しているので、ぜひ参考にしてください。
「投資信託の選び方が知りたい!ファンド選びのポイントは?」
「投資信託のメリット・デメリット、初心者におすすめのファンドとは?」
また、投資信託は100円程度の少額から気軽に購入できる点もメリットの一つです。
2014年には、投資信託で得た配当や譲渡益にかかる約20%の税金が非課税となる「NISA」「つみたてNISA」という少額投資非課税制度がスタートし、それをきっかけに投資を始めたという方も多いのではないでしょうか。
さらに、令和5年度税制改正の大綱等において、NISA制度の抜本的拡充・恒久化の方針が示されています。これは、これまで期間限定の制度だったNISA・つみたてNISAが、2024年1月以降、新たな制度へと移行し、投資可能期間が無期限になるというものです。
年間投資額・最大投資額の上限も大幅に上がり、NISAとつみたてNISAの併用も可能となります。
NISA・つみたてNISAは、長期的な資産運用に向いている方法です。
1億円の資産運用でも、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。
不動産投資
1億円の資産運用なら、不動産投資も可能です。
中古や新築のアパート、マンションなどの賃貸事業を経営する現物不動産投資は、比較的値動きが少なく、価値が安定した投資対象として人気があります。
不動産を購入するためには高額の資金が必要となるため、誰でも始められる資産運用方法ではありませんが、1億円の資金があれば不可能ではないでしょう。
現物不動産投資における一般的な利回り相場は、以下の通りです。
ほかにも、不動産投資にはREITや不動産小口化商品、不動産クラウドファンディングなど、さまざまな種類があります。
株式投資
株式投資は、企業が発行する株式を売買する資産運用の方法です。
基本的には自分で運用することになり、安く買って高く売り、売却益(譲渡益)を得るというのが基本的な仕組みです。
また、株式の保有期間中は配当金や株主優待を受けられるというメリットもあります。
とはいえ、簡単に利益を出せるわけではなく、株式投資はハイリスク・ハイリターンと言われる運用方法の一つです。これまで投資経験のない初心者が始める場合は、事前に知識を身に付けたうえで、少額投資から始めることをおすすめします。
株式投資と資産運用の違いについては、以下の記事で詳しく説明しています。
「株と投資信託の違いを分かりやすく解説!おすすめはどっち?」
債券投資
債券とは、国や地方公共団体、民間企業などが発行する借用書のようなものです。
投資家は債券を購入することでお金を貸し、満期を迎えたら元本に利息がプラスされて返済されるというのが基本的な仕組みです。
債券は、株式と同じく売買もできるため、債券価格が上がったタイミングで売却をして、売却益を得たり、価格が安いときに購入し、満期まで保有することで、額面金額との差益を得ることも可能です。
また、いずれの方法も信用力の高い発行体を選べば、債券投資は株式投資よりもリスクが低いのが魅力です。
ただし、債券投資のみで大きな利益を得るのは難しいため、あくまでポートフォリオの一部として活用する投資家が多いです。
1億円の資産運用・ポートフォリオはIFAに相談しよう
1億円の資産を上手に運用すれば、利回り生活も夢ではありません。
とはいえ、資産運用にはさまざまな種類があり、それぞれにリスクもあります。1億円すべてを一つの投資先につぎ込むのではなく、ポートフォリオを組み、複数の金融商品に分散投資をしたほうが良いでしょう。
1億円の資産運用方法に迷ったときは、IFAに相談してみてはいかがでしょうか。ファイナンシャルスタンダードでは無料個別相談も開催しています。オンラインでの相談や土日の相談も可能なため、ぜひお気軽にお申込みください。