老後不安に備えよう!3つの資産形成方法とメリット・デメリット
CASE2.保険を活用した積立
POINT.現在の低金利下では、貯蓄を目的とした保険活用は非常に難しい時代
POINT.税制メリットや資金拘束力等の積立に適した長所も備えており、正しく理解し活用することが重要
次に長期の資産形成に適した商品の代表格と言われる保険を活用した積立について触れたいと思います。
保険を活用した積立を語る上で、まず考えて頂きたいのが現在の日本の金利環境です。
結論から言うと、現在の金利環境では貯蓄を目的とした保険の活用は非常に難しいと言えるでしょう。
貯蓄を目的とした保険に加入している方は特に注意が必要です。60歳や65歳に向けた貯蓄を保険で行うということは、“現在の低金利運用を20年、30年わざわざ続ける”ということになるからです。
逆に言うと、20数年前の郵便局の定期預金が7%や8%の利息が付いていた時代に保険に加入されていた方は、いわゆる「お宝保険」と呼ばれる“高金利時代の運用を20年、30年継続出来ているということになります。
さらに言うと、平成元年前後に一部の国内生命保険会社にて個人年金保険を契約された方(運用利率の高い、いわゆるお宝保険)については、当時の利率で契約を増額することが出来るというケースもあります。
つまり、今の低金利時代において、昔の高金利時代の恩恵を受けることができるのです。
このように中々目に見えない長所があるのも、保険の一つの特徴と言えるでしょう。
ただし、保険料控除に代表される税制上のメリットや長期の積立を行うにあたって最も重要な「長く続けること」に適した商品であることは言うまでもありません。
現在、日本に存在する保険商品は非常に多岐にわたりますので、固定運用か変動運用等の様々なチェックを行って頂くことが必要となります。
変額年金保険/確定拠出年金の場合、運用は投資信託で行っている
POINT.ドルコスト平均法は中長期で成長が見込める投資対象に投資する
POINT.「価格」だけではなく、「量」を買うことが重要で、積立には振れ幅のある商品が適している
POINT.401Kは制度を正しく理解することと、それに適した商品選択が重要
確定拠出年金や変額年金保険で運用をしている場合、中身は投資信託で運用を行っています。つまり確定拠出年金や変額年金保険について理解をするだけでなく、実際の運用主体である投資信託への理解も不可欠という事になります。
また、確定拠出年金や月払いの変額年金はドルコスト平均法で買い続ける投資の仕方です。ドルコスト平均法には数点注意すべきことがあり、選択する商品を間違うと運用成果が全く違ってきます。ですから保険や確定拠出年金の「制度」を学ぶことは重要ですが、同時に投資信託についての理解も必要です。
まとめ
以上が老後に向けた積立方法の一例となります。
運用効果や税制メリット等の様々なメリット・デメリットを把握して、自分にあったより効率のよい積立方法を見つけてみてください。
また、保険においても投資信託を活用した「変額保険」があり、401kも前述した様に投資信託で運用を行います。つまり、投資信託を理解することが積立投資を行う際は重要であると言えるでしょう。
低金利の時代を生きる我々だからこそ考えないといけない大きな課題の一つです。
しかし残念ながら日本では投資信託を活用して損をする投資家が非常に多いのが現状です。損をする理由をしっかり確認する事、それが最初にすべきことでしょう。