皆さんは「KFLII」という言葉をご存知でしょうか?
 日本ではあまり馴染みのない言葉であろうかと思います。
「KFLII」とは英国の不動産コンサルティング大手のナイト・フランク社が発表している実物資産のインデックス指標です。
ここでいう実物資産とはワインやクラシックカー、コイン、切手といったように多岐に渡ります。
 
 日本において「資産運用」という言葉を耳にすれば、真っ先に株式や投資信託が連想されますが、欧米では上記のような資産への投資も活発に行われています。
預金比率が高い日本と比較して、資産運用への意識の高さが伺えます。

 「ワインやコインに投資?」というと、いまひとつピンと来ない方が多いかも知れませんが、金融先進国である欧米では上記のような実物資産への投資は古くから当然のように行われてきました。

それでは「KFLII」の実績はいかがなものか、その変遷を見て行きましょう。
 指数全体で見ると、過去10年間の騰落率は182%であります。
最も高い指数はクラシックカーで469%、次いでアート226%、ワイン226%、コイン221%という結果でありました。

 実物資産の代表格である「金」の同期間騰落率237%と比較すれば見劣りはするものの充分なパフォーマンスとも見て取れます。

株式や投資信託への投資と比較していかがでしょうか?
なかなか魅力的な投資対象となりうるかもしれません。

 また、これらの現物資産への投資は個人投資家に限らず、我々にも馴染みのある企業も積極的に行っています。

事例を挙げてみましょう。
 2014年、ブルゴーニュ地方でワイン製造において希少で上質な畑とされるクロ・デ・ランブレを一流ブランドメーカーであるルイ・ヴィトンが市場価格をはるかに上回る水準で買収したことで話題を呼びました。
 この土地は、現地監督局では基準価格を1ヘクタール当たり380万ユーロ程度としましたが、同社は1ヘクタール当たり約17,000万ユーロで購入したのです。相場を大きく上回る水準での購入はマーケットを賑わせました。
もちろん競合も現れましたが、この農地が持つ潜在価値を鑑みて相場を上回る買収劇となったのです。
 
 では、このワインに投資をしていればどのような結果となっていたでしょうか?
現物資産投資の魅力を探るヒントになるのではないかと思います。

 しかしながら、魅力的に思える実物資産への投資にも弱点はあります。
我々に馴染みのある株式や投資信託と比べるとマーケットの流動性や透明性が欠け、売買コストも高いというデメリットです。

このように、実物資産投資にはメリット・デメリットがありますが、投資家である皆様にとって今後の資産運用のヒントになるかもしれません。
 
 日本でもマーケットが拡大する可能性もあり、今後の動向を見守りたい投資対象の一つではないかと思います。


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