一般投資家にはヴェールに包まれた存在
 ヘッジファンドについて、「ヴェールに包まれた存在」と思っている人が多いのではないでしょうか。一言でヘッジファンドといっても、様々なファンドがありタイプも千差万別です。
ただ、一般的に共通していることは、ヘッジファンドの対象顧客は「大口投資家」であるということです。一般の投資家には馴染みがなく、それ故に様々な噂がささやかれるのもまたヘッジファンドです。「短期的な売買を繰り返し、相場を動かしているのではないか」といった「悪いうわさ」がささやかれることも多々あります。

そんな中で、事実と異なることが事実のように信じられていることも少なくありません。
その一つが「45日ルール」というものです。

ヘッジファンドの45日ルールとは
 ヘッジファンドの決算は年2回のものだと、6月と12月の末日というものが多いようです。
「45日ルール」とは、顧客(投資家)がファンドを解約するには、決算日の45日前までに解約の申し出をしないといけないというものです。つまり6月末と12月末の45日前である5月中旬と11月中旬までに解約の申し入れをしないといけないということになります。
 そこで、解約に備えてヘッジファンドが「換金」しないといけないということで「5月中旬と11月中旬の前はヘッジファンドが投資しているものを売却してくるので、相場が乱高下する」というのです。この話が「45日ルール」で広く信じられている「常識」です。

「45日ルールの影響で5月中旬と11月中旬の前に相場が荒れる」は本当か
 結論からいうと、「45日ルールの影響で5月中旬と11月中旬の前に相場が荒れる」という話は誤解です。
理由は2つ。まず1つ目に、「45日ルール」とはそもそも、決算日の45日前までに解約の受付をして、実際に受け付けた解約分の資金の確保目的で換金するために、決算日までの45日間を換金するための余裕期間とするものです。45日より前に換金売りをするためではありません。

もう1つは、そもそも「45日ルール」という解約時のルールが陳腐化してきており、最近のヘッジファンドの解約受付は、四半期や年に2回の受付だけではなく、毎週解約できたり、日次で解約できたりと、投資家の利便性に応えるファンドが増えてきています。ですので、決して45日ルールがあるから5月11月の中旬前に相場が荒れるということはないと考えた方が妥当です。

実際に5月や11月は相場が荒れるのか
 では、実際に5月や11月は相場がよく荒れるのでしょうか。
たしかに5月は過去のアノマリー(経験則)ではあまりよくありません。アメリカでは「5月に株を売れ(Sell in May)」という格言がある通り、過去の月別騰落率は他の月と比べてあまりよくありません。しかし、11月は他の月より比較的良い騰落率となっています(ハロウィンアノマリーと言われます)。
 
 マーケットは様々な要因で動くため、いろんな憶測やうわさが存在します。特に一般の投資家からすると「得体のしれないもの」であるヘッジファンドにまつわる「うわさ」は後を絶ちません。投資は「疑う目」をしっかり持ち、判断していくことが重要です。


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