マイナンバー制度を徹底解説!私達の生活の何が変わるのか?

2015/10/06

マイナンバー制度の仕組み

マイナンバーは「社会保障・税共通の番号制度」において、全ての国民に配布される個別の12桁の番号です。これには、氏名、住所、所得、年金情報などがインプットされています。
また、現時点では時期も導入も未確定ですが預金、医療受診歴、犯罪歴などの情報を織り込むことも検討されているようです。これにより情報を照会する側は、個人情報を一元化出来るのでとても便利なわけです。

このマイナンバー制度、海外の場合はどうなっているのでしょうか。アメリカでは実に約80年前にソーシャルセキュリティーナンバー(社会保障番号)としてスタートしていますし、カナダ、イギリス、スウェーデン、フランス、イタリアなどでも、名称はそれぞれ異なりますが実施されています。

実施のロードマップはどうなっているのか

実施のスケジュールは、まず今年10月からマイナンバーの通知が全国民に行われ、平成28年1月より本格的な運用が始まります。したがって、それ以降は社会保障や税金の申請や手続き・管理にはマイナンバーが用いられます。
また正式な「個人番号カード」も交付が始まります。平成29年1月からは税金関連及び雇用保険関係の処理だけではなく、幅広く社会保障の分野で活用されるようになり、国や自治体の各機関での連携が始まります。

同年7月からは、マイナンバーの連携が地方自治体まで拡げられます。そして平成30年10月以降は、未決定ですが民間利用も計画されています。

メリットは公的サービスを受ける手続きの簡素化

私たちにとって、公的サービスの連携が進むことで申請などの諸手続きが簡便になることはメリットでしょう。現在は、年金、パスポート、健康保険、住民票、雇用保険、運転免許などの個人の識別番号は、それぞれの管轄機関によって、別々に管理されています。

この方式では、それぞれの機関の横の連携が不可能です。よくいわれているように、まさに「タテ割行政」なのです。ですから、ある情報を更新してもそれはそこで留まっており、他のデータには当然反映されません。その結果、データの誤りや遺漏などの可能性も高かったのです。

一番顕著な例としては、平成19年に起こった年金記録問題があります。これは大きなニュースだったので覚えている方も多いでしょう。社会保険庁のオンライン化したデータ(コンピュータ入力した年金記録)にミスや不備が多いことなどが明らかになり、国会やマスコミにおいて同庁の年金記録のずさんな管理が指摘され、国民から批判されました。

これが引き金となり同庁は、平成21年をもって廃止されました。このようなミスもマイナンバーでなくなるはずですし、それとは別にそれぞれの機関が個別に行っていたデータ管理が一本化されるので、保守費用の莫大な削減にもなります。

また、児童手当などの諸手当の申請には、これまでは所得証明書や住民票謄本や給与支払い(見込み)証明書などの写しが必要でした。しかしこれも管轄機関がそれらの情報をダイレクトにマイナンバーから照会できるので、簡略化されることが期待できます。

さらに、収入と税金の情報が一元化されることで、二重加算などのトラブルもなくなりますし、所得隠しなどの脱税などは今よりも少なくなるでしょう。扶養控除・生活保護や所得の過少申告も適正化されるでしょう。

デメリットは金融資産課税やプライバシー侵害?

マイナンバー制度に先んじて、昭和40年の「国民総背番号制」の議論や昭和55年の「グリーンカード・少額貯蓄利用者カード」制度(後に廃止)、そして平成5年には「住民基本台帳ネットワークシステム」が実現されてきましたが、カードの交付率は5%で事実上機能していませんでした。ですから、今回のマイナンバー導入は国にとって悲願達成といってもいいものなのです。

国がこの制度の実現にこだわった理由はいくつもあるのでしょうが、そのひとつに金融資産の正確な把握があることは間違いありません。そしてその先には、金融所得の課税が一元化して総合課税が導入されるという意見もあります。ではこれが私達にどういう影響を及ぼすのでしょうか。

まずは、現状の所得税ですが、給与・事業・不動産の所得は累進課税となっています。195万円以下の5%から4000万以上の45%までと、所得が多ければ多いほど、税率も高くなっています。それに対して、株式・投資信託・FXなどの利益や銀行預金・債券などの利息にかかる税率は、原則として分離課税と呼ばれるもので約20%となっています。つまり100万の利益でも1億円の利益でも同じ税率なのです。

これは欧米に比べると格段に低い税率です。現在の日本では事実上、金融資産への総合課税は無理ですが、マイナンバー導入によって個人の金融資産や金融所得がガラス張りになってしまうのです。

この問題以外にも、「国民総背番号制」の議論の時代から、プライバシーの侵害や行き過ぎた管理社会を危惧する声が依然としてあることも付け加えておきましょう。

準備しておくべきこと

個人の場合、引っ越しをしたまま住民票の移動をしていない場合には、実際の居住市町村に至急、届け出を出すことが必要です。

会社経営者の場合は、マイナンバー対応の担当者を決めたり、マニュアルを作成して社内の情報の共有を促すことや、セキュリティ対策や業務ソフトなどを用意することも必要です。社内での勉強会なども実施するとよいでしょう。事務作業の増加は避けられないので、マイナンバーへのきちんとした対策が求められます。

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