1年で2兆3162億円!ネコノミクスの経済効果
2兆円を超える経済効果をもたらしていると言われるネコノミクス。空前の猫ブームは2012年ごろに始まり、今なお広がりを見せています。数年後には犬の飼育頭数を上回ることが予想されています。
1年で2兆3162億円の経済効果を持つネコノミクスとは
「ネコノミクス」とは、平成期に入ってから起きている猫ブームを指す、「アベノミクス」になぞらえた造語のことです。ネコノミクスの経済効果は非常に大きく、関西大学の宮本勝浩教授が2016年春に行った試算によれば、2015年の1年間で2兆3162億円にものぼっています。
ネコノミクスの経済効果は、「直接効果」と「波及効果」の2つから計算することができます。「直接効果」には、エサ代や日用品、動物病院の費用などネコの飼育に掛かる経費や、グッズ売り上げ、医療費用などが当てはまります。
「波及効果」には、ペットショップや猫関連の企業や店舗の売り上げ、従業員の収入増加に伴う波及効果などが当てはまります。2兆3162億円という金額は、それらを合算したものです。
なぜネコノミクスはここまで広がったのか
近年では猫が登場する映画やCM、ドラマなどが急増し、各メディアを席巻しています。
SNSの普及も猫ブームをけん引しており、可愛いネコを飼い主が投稿すれば大きな反響を呼び、ユーザー同士で人気投票が行われたり、写真集になったりすることもあります。
芸能人が自慢の愛猫を投稿することも多く、これらが人気の上昇に直接的に関わっていることは言うまでもありません。
ネコの気ままさや自由奔放さが、SNS社会を生きる現代人の感覚や思考にマッチしているということもブームを後押ししていると言えます。
犬に代わって飼育頭数日本一のペットになろうとしている
2012年から2016年の4年間で、飼い猫の頭数がそれまでより30万匹増え、近いうちに飼い犬の頭数を抜くだろうと予測されています。2015年10月現在では、全国の犬の飼育頭数は約991万7千頭、ネコは約987万4千頭です。
ネコは散歩する必要がなく、キレイ好きで犬よりもトイレのしつけが楽です。また、世話も少なくて済み、高齢の方や単身の方でも飼いやすいという利点があります。ストレス社会を生きる現代人にとって、ネコの気ままさや自由奔放な生き方が理想となり、そういった点もブームを後押ししているとも考えられます。
これからもネコノミクスに注目ですね。