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老後に必要な貯蓄額は具体的にどれくらいか

2016/06/22

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老後の資金というのは、誰にとっても大きな関心事ですね。一部の富裕層を除けば、一般的には若いうち・働けるうちに年金を納めて将来的にはそれを受け取りつつ、足りない分を自らの貯蓄で賄うという事になります。

とはいえ働ける間は家を買ったり子供の進学にお金がかかったりと出費が多く、将来のためとはいえ思うように貯蓄できない場合も多いもの。目安となる金額があれば、それを目指して計画が立てられますし、むやみに老後を不安がらなくてすみます。

では一体、老後に必要な資金とはどのくらいなのでしょうか?
「一般的には」といいつつ様々な情報が溢れていますが、多いのは「3,000万は必要」という話。実際に老齢世帯の平均的な支出から割り出していくのが最も現実的と言えるかと思います。

老齢世帯(夫婦二人)の一カ月あたり必要な資金はおおよそ27~28万と計算されているケースが多いです。一般的にその位という風に言われているものではありますが、平成25年度の実質かかった金額のデータから見てもこの位が妥当でしょう。働き盛りの平均的な支出のおおよそ80%という説もありますが、この場合も働き盛りの毎月の支出を35万と考えればこの金額となります。2014年の全国・全年齢の平均では32万程ですから、若干余裕を見ての計算と言えるかもしれません。

では、このうち公的年金で賄える金額はどのくらいなのでしょうか?これにはその夫婦が若い時にどのように働いていたかが大きく関係してくるのですが、現状では最も多い「夫がサラリーマン・妻が専業主婦」というケースであれば二人の年金額は月額でおおよそ20万程になるようです。必要な金額との差額は7~8万円という事になります。

不足額を7万円として、公的年金をもらえる65歳~80歳までの15年間の不足額を単純に計算すると1,260万円となります。一般的に言われる3,000万円よりずいぶん少ないと感じますが、これで安心してしまうのは危険です。というのも、人が何歳まで生きるかは分かりませんし、日本は世界に名だたる長寿国です。仮にもう10年間プラスで考えると、2,100万円の不足額という事になります。

更に、これはあくまで毎月の平均的な支出を考えたものである事も忘れてはいけません。例えば持ち家のリフォーム、お墓の購入、病気での高額な治療費、介護費用などなど。お金をかけようと思えばいくらでもかかるところはあります。

つまり、ごく平均的な世帯で必要な資金としては一人3,000万あれば少し余裕をもってまとまった出費にも対応できるというところではないでしょうか。今後の福祉政策がどうなるか、雇用制度がどうなるかなど未確定の要素もたくさんありますので、余裕を持った貯蓄額があると安心ですね。

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