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株や投信を別の金融機関に移せるの?意外と簡単な移管の手続きとは。

2015/10/16

銀行や証券会社などの金融機関を通じて株式や投資信託を購入した後、有価証券の現物が投資家の手もとに届くことはありません。これらの有価証券は金融機関に保護預かりという形で預けておくことになります。また電子化されている国内株式は証券保管振替機構(ほふり)がこれらを保管しています。

もし、投資家が現在利用している金融機関から他の金融機関へと取引を移したいと考えた場合、どうすればよいのでしょうか。
保有している有価証券をいったん売却して、別の金融機関で改めて購入するのも一つの手段です。しかし、移管という便利な手続きがあります。そこでこの移管について説明します。

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移管という手続き

ほとんどの投資家は株式や投資信託を購入してから売却するまで同じ金融機関を利用し続けているでしょう。しかし、保有している株式や投資信託を他の金融機関に移すことも可能なのです。この手続きを「移管」といいます。

どのような場合に移管を行うことになるのでしょうか。相続の発生など、いや応なしに移管が必要となる場合もありますが、自ら主体的に移管を選択する投資家もいます。移管には主に次のようなメリットがあります。

1.取引金融機関をまとめることで管理の手間が省ける。
2.取引手数料の安い金融機関に取引を集中することでコストを削減できる。
3.信用取引を行っている証券会社に有価証券を移管すれば担保余力が増える。

移管手続きの流れ

実際の移管手続きはどの証券会社でもおおむね同じです。移管元(出庫側)の金融機関で必要書類を入手し、提出すると数週間で移管手続が完了します。手続きは簡単ですが注意すべき点もあります。

まずは移管のコストですがネット証券の多くは移管手数料無料を謳っています。しかし、なかには手数料が必要な金融機関もあるので事前に移管元、移管先双方の金融機関で手数料を調べておく必要があります。移管によるメリットとコストをよく確認してから手続きを進める必要があるのです。

全ての銘柄が移管できるとは限りません。銘柄によっては移管ができない場合もあります。
外国株や整理ポスト割当銘柄、非ほふり銘柄、上場廃止銘柄、未上場株式などは証券会社によって細かな違いはあるものの原則として移管はできません。基本的には移管先も移管元も双方が同じ銘柄を取り扱っている必要があります。

また、意外な盲点となるのが特定口座と一般口座の差異です。特定口座の保有株式は特定口座にしか移管できませんし、一般口座の保有株式は一般口座にしか移管できません。

株式の移管と同様に投資信託についても移管は可能ですが、移管先の金融機関も移管元の金融機関も双方が移管対象の投資信託を取り扱っている必要があります。また投資信託は金融機関によって手数料が大きく異なるので注意が必要です。

NISA口座で保有している株式や投資信託は非課税扱いのまま他の金融機関に移管することはできません。いったん、特定口座や一般口座に振り替えてから、課税扱いとして移管することになります。

また、移管手続きが完了するまでには数週間の時間を必要とします。移管手続き中は対象の有価証券を売却することができません。たまたま移管手続き中の株式が急騰してしまったとしても、売却することはできませんのでこの点にも注意が必要です。

移管ニーズが高まる可能性

現状では移管のニーズは必ずしも高いとはいえません。しかしながら、今後、移管のニーズが高まってくることが予想されます。

一つの要因は相続です。高齢化社会を迎え株式や投資信託を相続するというケースがこれまで以上に増えることは容易に想像出来ます。相続した有価証券を売却するにも引き続き継続保有するにも、相続人が取引している金融機関に移管する方が利便性が高いことは言うまでもありません。

投資を積極的に推し進めていくという国の方策もあります。今後もその方向性に変化は無く、NISAの制度面での拡充が予定されています。また職域でのNISA営業活動の実施に向けて環境整備が進んでおり、終身雇用制度の崩壊と労働力の流動化と相まって、移管に対する投資家のニーズが高まることが想像されます。

また、取引をしている金融機関や担当者に不満があり、投資家自身にとって満足度の高い金融機関に移管するということも考えられます。今は移管が必要では無くとも、移管という選択肢があることを知っているだけで、投資に差がつくことがあるかも知れません。

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