税率や申告方法が統一化されることで、わかりやすいだけでなく、損益通算も可能になります。
損益通算というのは、ある金融商品で利益が出ていても、他の金融商品で損失が出ている場合には、利益から損失を控除することができるというものです。
例えば、A債券で10万円の利益が出て、B債券では13万円の損失があるという場合、損益通算が認められないと、B債券は非課税ですが、A債券には10万円に対して税が課せられることになります。
これが、損益通算可能である場合、10万円から13万円を控除することができるので、課税されないことになります。
また、控除しきれなかった3万円については、次年度に繰り越すことができるので、次年度に利益が出た場合には控除することができます。

このように、金融所得課税一体化によるメリットがある反面、当然、デメリットもあります。

例えば、債券の譲渡益については、これまでは非課税でしたが、これからは課税されるようになります。また、源泉分離課税から申告分離課税になると確定申告が必要になるので、確定申告をこれまでしてこなかった人は、確定申告書作成の負担が増えることになります。

以上を踏まえ、現時点で確認しておくべきことは、譲渡益が非課税から課税になることから、売却益がでるような債券を保有していないか確認することです。
もし、含み益が大きい場合には、今年中に売却することも検討した方がよいでしょう。ただ、債券を同じ条件で再度購入することは難しいため、有利な条件で購入した債券の場合には、来年以降課税されるとしても、保有しつづけた方が良い場合もあります。
満期時まで課税が保留されるという税の繰延べ効果も認められるからです。逆に含み損がある場合には、2016年以降は株式等と損益通算ができるようになるので、そのまま保有しておいた方がよいでしょう。

このように、金融所得課税一体化によって、資産運用は、個別の金融商品の損益で見るのではなく、金融資産全体で損益を見るように変えていく必要があります。これを機会に、全体のポートフォリオが適正かどうか見直してみるのも良いと思います。

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