新NISAはデメリットしかない?メリットを活かす上手な運用方法を紹介
2024年にスタートする新NISAには、旧NISAからの変更点が多数あります。
「新NISAにはデメリットしかない」という噂を耳にして、不安に感じている方もいるのではないでしょうか。
たしかに、新NISAにデメリットがまったくないわけではありません。
しかし実際には、新NISAは旧NISAにはないメリットが多く、上手に活かすことで効率的な資産形成が可能になります。
この記事では、新NISAの主な変更点やデメリット、新NISAのメリットを活かす上手な運用方法について詳しく解説します。
新NISAはメリットが多い!4つの変更点
新NISAは、デメリットよりもむしろメリットの方が多いです。
そこでまずは、旧NISAからの変更点のうち、メリットと言えるものを4つ紹介します。
非課税保有期間の無期限化
新NISAでは、非課税保有期間が無期限化されます。
旧NISAの場合、非課税保有期間は一般NISAで最長5年間、つみたてNISAが最長20年間でした。新NISAに移行後、非課税保有期間が無期限化されるのは大きなメリットと言えるでしょう。
年間投資枠の拡大
新NISAでは、年間投資枠も大幅に拡大されます。
【年間投資枠の新旧比較表】
年間の投資可能額だけでなく、非課税保有限度額(総枠)も大幅に拡大されるので、これまで以上に資産形成しやすくなるでしょう。
成長投資枠とつみたて投資枠の併用が可能
旧NISAでは、一般NISAとつみたてNISAの併用は不可能でした。
一方で、新NISAでは成長投資枠とつみたて投資枠の併用が可能になります。
毎月積立投資をしながら、好きなタイミングで一括投資もできるので、投資の選択肢がさらに広がるでしょう。
非課税枠の再利用ができる
旧NISAでは、一度使用した非課税枠が復活することはありませんでした。
しかし、新NISAでは、非課税保有限度額の再利用が可能となります。
NISA口座で保有している投資商品を売却すると、その分の非課税保有限度額が翌年以降に再利用できるのです。
新NISAのデメリットとは?
新NISAには、メリットが多数ある一方で、注意すべきデメリットも存在します。
続いては、新NISAでの投資をスタートする前に押さえておくべきデメリットを4つ紹介します。
元本割れのリスクがある
NISA口座での投資に限った話ではありませんが、投資には元本割れのリスクがあります。
「積立投資なら大丈夫」「インデックスファンドなら大丈夫」と安易に考えることはできません。
新NISAでは、年間投資枠が拡大される分、投資に回す金額も大きくなるケースが多いので、元本割れのリスクについては正しく理解しておきましょう。
現行NISAからのロールオーバーは不可
現行NISA口座で保有している投資商品については、新NISA口座へのロールオーバーが認められていません。
つみたてNISAの口座にある商品も、別の証券会社への移管はできないので注意しましょう。
そのため、「新NISAではこれまでと違う証券会社を使用したい」という場合は、2023年12月までに変更手続きを済ませることをおすすめします。
一部の商品は投資対象外
新NISAの成長投資枠では、旧NISAの一般NISAでは購入できていた一部商品が購入できなくなります。
具体的には、以下の商品が投資対象外なので、注意してください。
- 信託期間が20年に満たない投資信託
- 毎月分配型の投資信託
- ディリバティブ取引を用いた一定の投資信託
- 整理・監理銘柄となっている株式
投資戦略が必要
新NISAでは、成長投資枠とつみたて投資枠の併用が可能となります。
つまり、これまでつみたて投資しかしていなかったという方も、株式の個別銘柄やETFなどへの一括投資が可能になるのです。
投資の自由度が高まる分、自分で判断しなければならないことが増え、初心者にとってはハードルが高くなるでしょう。
とくに、高配当株や海外ETFなどへの投資には注意が必要です。
新NISAの投資対象には、ハイリスク・ハイリターンの投資商品もあります。
投資経験が少ない方は、IFAやFPなどの専門家に相談しながら投資をするのも一つの方法でしょう。
新NISAの変更点、メリット・デメリットについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
2024年から始まる「新NISA」とは?旧制度からの変更点、メリット・デメリットを解説
新NISAのメリットを活かす上手な運用方法
新NISAには、旧NISAにはないさまざまなメリットがあります。
そこで続いては、新NISAのメリットを最大限に活かすための上手な運用方法のポイントについて解説します。
ライフプランに合わせる
新NISAでは、ライフプランに合わせた柔軟な資産形成が可能となります。
「子供が大学に入学する段階で〇〇万円貯めておきたい」「子供の結婚資金に〇〇万円準備したい」など、具体的な目標と目的を明確に定めて、投資プランを立てましょう。
売却後に非課税保有限度額(総枠)が復活する新NISAなら、「子供の大学資金を支払った後に、老後の資金を形成したい」などライフプランに合わせた資産計画が立てられるようになります。
長期投資プランが有利
非課税保有期間が無期限化される新NISAでは、長期投資プランを立てるのがおすすめです。
資産形成においては、複利効果が狙える長期投資が基本です。
年間120万円のつみたて投資枠はもちろん、成長投資枠もうまく活用して、長期的な資産形成に役立ててみてはいかがでしょうか。
情報収集・知識を身につける
新NISAでは、投資の自由度が高まる分、投資に関する知識を身につけたうえで投資をスタートすることが重要になります。
特に、これまでつみたてNISAで投資信託の積立投資しかしてこなかった方、初めてNISA口座を開設されるという投資初心者の方は、2023年中に情報収集や知識の習得をスタートすることが望ましいでしょう。
新NISAの始め方については、以下の記事でも詳しく解説しています。
新NISAの始め方、手続きの流れを分かりやすく解説
新NISAはデメリットだらけではない!上手に取り入れて資産形成しよう
新NISAは、決してデメリットばかりの制度ではありません。
むしろ、投資枠が拡大したり、非課税保有期間が無期限になったりと、旧NISAにはないさまざまなメリットがあります。
新NISAならではのメリットを最大限に生かして資産形成をするなら、まずは投資に関する知識を身につけることが大切です。
ファイナンシャルスタンダードでは、投資初心者の方でも気軽にご参加いただける無料の個別相談会やWebセミナーなどを実施しております。
「まずは投資の基礎知識を身につけたい」という方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。