凄腕ファンドマネージャー糸島孝俊氏に聞く「独立系運用会社であることのメリット」とは?
———まず、コモンズ投信について教えてください
弊社は長期投資を基本とする運用会社で、「お客さまの長期的な資産形成と企業の長期的な価値創造に貢献する」という、企業理念が浸透した会社だと思います。リーマンショックの真っ只中に産声をあげた会社ではありますが、我々のビジョンにご賛同頂いたお客様に支えられ、日々順調に成長しています。まだまだ運用会社としての規模は大きくはありませんが、新しいスタイルの運用会社として、運用成績は勿論ですが、皆さまのニーズにお応えすることでより良い会社にして行きたいと思っています。
———運用体制について教えて下さい
運用部には、運用部長兼チーフファンドマネージャーの私(糸島)、ファンドマネージャーの鎌田、アナリストの上野の3名が在籍しています。運用組織としてはこの他に、運用部員3名と社長の伊井、会長の渋澤で構成する投資委員会があります。運用部における運用調査の経験年数としては、私と上野が約20年間、鎌田は10年弱となります。経験豊かで能力の高い部員は両名とも私が厳選して採用しました。現在、弊社では2本のファンド(マザーファンド)を運用しており、約80銘柄を保有しています。私を含め3名が日々運用調査を行っていますので、余裕はありませんが今のところ十分な運用調査を実施できていると思います。今後、運用残高の増加とともにメンバーは増強していく方針です。
———独立系運用会社とそうでない運用会社の違い、それぞれのメリット・デメリットはなんでしょう?
運用において最も重要なこと、それは『スピード感』であると考えています。大手運用会社の安心感はもちろんあると思いますが、どんなにたくさんの優れたアナリストが所属していたとしても、投資判断の手続きに時間がかかるようでは高いパフォーマンスを上げることは出来ません。
大手の運用会社を何でも揃う百貨店とするならば、弊社は小型のブティック・専門店ですので、長期的な日本株運用に特化した人員を備え、最適な運用組織・プロセスを構築しています。したがって投資アイデア→投資判断→投資行動までの時間は非常に短くて済みます。大手運用会社の多くは、上長の判断や他ファンドとの兼ね合いなど投資行動までに比較的時間がかかると言われています。
———どのような投資家に投資してほしいですか?
弊社の運用基本方針として、「守りながら増やす」をコンセプトに、お客さまがマーケットのタイミングや株価を追いかけなくても、安心して長く保有を続けられることを掲げています。
弊社で運用する「ザ・2020ビジョン」の場合、株式組入比率をダイナミックにコントロールすることにより、市場全体の株価下落による損失を回避する投資行動を実践しています。また組み入れる銘柄についても50銘柄を固定するのではなく、個別銘柄の株価水準や相場環境に合わせて、より株価上昇の角度が高い銘柄を選定します。
このようにお客様から託された長期投資の期待である「今日よりも、よい明日」というビジョン実現のため、日々パフォーマンスの向上を目指しています。この思いに賛同して頂ける方であれば嬉しく思います。
弊社では、四半期ごとに運用報告セミナーを実施、糸島が直にお客様に向けて運用報告しております。またテレビや新聞などを通じてのコメントも積極的に行っております。
皆さまといろいろな形でお目にかかれたら嬉しいです。
次回へと続く
次回は4月9日掲載
凄腕ファンドマネージャー糸島孝俊氏に聞く「ファンドマネージャー」の仕事とは?