投資目的でのマンション経営状況は大きな転換期に入っています。
物件価格の上昇と家賃の下落が同時に起こり、物件によって大きな損益差が生まれています。
マンション経営の勝ち組となるには、投資対象となる物件を路線価から絞り込むことが必須です。

マンション経営は、購入しやすいが収益を得にくい時代へ
■超低金利政策は今後も続く見通し
消費者物価指数が伸び悩み、政府と日銀が目指す“好景気”には程遠い状況が続いています。さらに、2016年5月に行われたG7サミットでは「主要国が一丸となり財政戦略を講じる」との認識で各国が同意しました。日本の経済情勢は、アベノミクス直後の好調期から一転、停滞期に入っていることが分かります。

この状況を打破するため、政府肝入りで推し進められる金融政策。2016年6月1日に消費増税は見送られましたが、アナリストの中には、2018年以降も低金利政策が続くとの見解が増えています。


首都圏の不動産はエリアによって明暗
■都心部の価格上昇、2年後はバブル状態の可能性
東京、名古屋、大阪といった大都市圏は、マンション価格が堅調です。特に東京23区は、大型ショッピング施設、文教都市のオフィス・一般向け物件ともに、購入価格・入居率が上昇を続けています。この成長を支えるのは、アジア勢を中心とした海外マネーです。

円安が続く日本の物件は、数年前に比べ圧倒的な割安感があります。また、アジア諸国よりも利回りが良く、海外勢の購入に規制が少ないこともあり、お得感がさらに強まっています。

海外マネーの特徴は、国内相場の数倍での購入価格にあります。即日契約を求める投資家も多く、不動産業者が驚くような価格での取引も少なくありません。このループによって、都心部の物件価格は急上昇、不動産売買の専門家は、この状況が続けば2年後にはバブル状態もありうる、と予測しています。


■23区での家賃は下落傾向、購入エリアによってイールドギャップ縮小も
一方で、家賃相場は地域によって明暗が大きく分かれます。
・ベイエリアを中心としたごく一部のみ上昇傾向
・オフィス・一般向け物件ともに、23区全体、特に北部・西部は停滞または下落傾向
わずか半径15kmの圏内でこのようなアンバランスが起き、今後もこの差は拡大する見通しです。

物件の購入価格とインカム・ゲインのバランスが取れないとなると、心配なのがイールドギャップを保持できるかということです。投資先マンションのエリア選別はより厳しい目で行わなければ、マイナス投資になる可能性すらあり得ます。

投資目的のマンション購入は、立地と路線価推移を最重視
■過去3年の路線価推移から、インカム・ゲイン目安を把握
路線価は、“ニーズの高い土地”の指標です。駅や公共機関からのアクセスだけでなく、周辺道路の整備状況、商業施設の有無が総合的・客観的に判断されます。より高く持続的なインカム・ゲインを求めるなら、地価変動率3%以上・エリア変動平均以上の立地が必須条件です。


■向こう3年の路線価を予測し、“買い”物件を狙うポイント
高いマンション購入費を高水準のインカム・ゲインでまかない、数10年後に元を取る。このマンション経営は堅実です。しかし、厳しい見方をすれば、初期費用として借りた負債をゼロに戻すだけとも考えられます。より効率の良い収益獲得には、物件の立地と路線価推移に注目し、キャピタル・ゲインの高い物件を狙う必要があります。


都心部でキャピタル・ゲインを見込める土地は、以下の2条件を満たす物件です。
・都心・駅チカが鉄則
・入居者ターゲットの生活スタイルにより、どの駅に近い方が良いかを選定



最も無難と言われる立地条件は、大学近辺・駅から徒歩5分以内です。路線価も安定して高水準であり、急落の心配が最も少ない立地です。複数の駅が最寄りとなる場合は、沿線に大学やターミナル駅がより多い方を選びます。地上路線より地下鉄を選ぶのも、都内の鉄道事情を考えれば堅実な選択です。

今後の経済政策を考えても、物件の購入資金は調達しやすい状況が続きます。しかし、借入金以上の収益を望める物件は、限りなく少なくなっています。路線価推移から立地条件を厳選し、本当に“買い”と確信できる物件に投資できたオーナーだけが、マンション経営の勝者となることができるのでしょう。


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