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企業型DCと中小企業退職金共済の違いを徹底解説

2023/07/13

従業員の退職金を準備する方法としては、内部留保などで準備する方法と、外部の制度を利用する方法があります。
ただ、外部の制度を利用する場合、どの制度を選べばよいかわからないという声も聞かれます。
そこで、今回は、代表的な「企業型DC」と「中小企業退職金共済」について比較しながら解説します。

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外部制度を利用するメリットとデメリット

(1)メリット

① 計画的に準備できる
退職金を外部制度で準備するメリットとしては、計画的に準備ができるという点です。掛金さえ払えば、退職金が自動的に準備できます。

② 掛金を損金算入できる
退職金を内部で積立てていても、損金算入はできませんが、外部へ積み立てた場合、掛金は全額損金に算入できますので節税対策になります。

③ 従業員も安心
退職金を外部で準備している場合、万が一、会社が倒産した場合でも従業員の退職金は守られます。債権者から取り立てられることはないので、従業員も安心して働くことができます。

(2)デメリット

① 資金繰りに使えない
退職金の掛金として支払ってしまうと、そのお金は退職金のためのお金となるため、事業でお金が必要になった場合でも使うことができなくなります。

② 手続の手間が掛かる
従業員が入社したり退社したりした場合に手続が必要になります。その手間が掛かります。

企業型DCの内容

(1)企業型DCとは?

企業型DCは、会社が掛金を拠出する「確定拠出年金」です。運用自体は加入している従業員が行うので、運用結果が良ければ給付額は増えますが、運用結果が悪ければ給付額は減ります。掛金や運用益は非課税であり、一時金で受け取る場合には、退職所得控除が受けられます。一方、年金受け取りの場合には、公的年金等控除が受けられます。

(2)特徴

制度設計の自由度が高く、従業員も役員も加入できるのが特徴です。運用リスクはあるものの、運用によって退職金を増やすことができるので、金融の知識がある人は、こちらの方が向いていると言えます。運営する機関によって加入要件がある場合もありますが、基本的に規模にかかわらず法人であれば導入することができます。

中小企業退職金共済の内容

(1)中小企業退職金共済とは?

中小企業退職金共済は、一般的に「中退共」と略して呼ばれています。国の退職金制度で運用も国が行うので、企業型DCと違って、運用リスクはありません。掛金や運用益は非課税であり、一時金で受け取る場合には、退職所得控除が受けられ、年金受け取りの場合には、公的年金等控除が受けられるという点は企業型DCと同じです。

(2)特徴

中退共の特徴は、国の助成が受けられる点です。加入後4か月目から1年間、国が掛金を助成してくれます。助成額は、掛金月額の1/2(従業員ごとに上限5,000円)です。ただ、中退共は短期間で退職した場合、退職金が支払われないことがあります。また、加入要件として業種によって、従業員数や資本金が定められているため、規模の大きい会社は加入できない場合があります。

どちらを選ぶべきか

中退共には加入要件があり、業種毎に人数や資本金が定められているので、加入要件を満たさなければ加入できません。したがって、まず、自分の会社が加入要件を満たすかどうかについて確認する必要があります。

もし、加入要件を満たす場合には、助成金がある中退共がおすすめです。一方、中退共の加入要件を満たさない場合や自由な運用をしたい場合には企業型DCを選ぶことになります。

なお、両方に加入することもできますので、とりあえず、中退共をはじめて、その後、企業型DCにも加入するということもできます。

まとめ

退職金制度がある企業は約8割と言われており、退職金制度を導入していれば、「退職金制度あり」と求人票に書けるので、人材を確保する上で非常に有利になります。
既に働いている従業員にとっても退職金制度があることはモチベーションの向上につながり、節税対策にもなるので、これを機会に退職金制度への加入を検討してみはいかがでしょうか。

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