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税制大綱の隠れた改正案 生命保険金の非課税枠が拡大する!?

2022/03/17

昨年12月に「令和4年度税制改正大綱」がとりまとめられました。
主な改正は、
①住宅ローン控除の改正、②賃上げ税制の改正、③インボイスの見直しです。

一方で、今回の税制改正大綱で見送られたものもたくさんあります。
その中の1つに、「生命保険金の相続税非課税枠の拡大」があります。
「生命保険金の相続税非課税枠の拡大」とはどのような改正案だったのでしょうか。

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生命保険金の相続税の非課税枠拡大の内容

(1)現行法の扱い
現行法での生命保険金の相続税の非課税枠は、「法定相続人1人当たり500万円」となっています。
たとえば、夫が亡くなり、相続人が妻と子ども2人という場合、生命保険金の非課税枠は、「500万円×3人=1,500万円」ということになります。
保険契約者と被保険者が夫で保険金受取人が妻の場合、死亡保険金は相続税の対象になります。

上記の例で、死亡保険金が3,000万円の場合、3,000万から非課税枠の1,500万円を控除した1,500万円に対して、みなし相続財産として相続税の課税対象になります。

(2)改正要望の理由
生命保険金は、遺族の生活資金確保を目的としており、遺族の生活を保護する必要性が高く、生活資金をより確保していくための配慮が必要です。
また、相続税の基礎控除が平成27年に引き下げられたことから、遺族の生活資金として保険金の重要性がより高まっています。
そのため、非課税枠を拡大して生活資金を確保できるようにすべきというのが改正を求める理由です。

(3)改正要望の内容
死亡保険金の相続税非課税限度額について、現行の限度額に「配偶者及び未成年の被扶養法定相続人数×500 万円」を加算するというものです。
つまり、相続人が配偶者と子ども2人で、子どもが2人とも未成年の被扶養者だとした場合、「(500万円×3人)+(500万円×3人)=3,000万円」ということになります。
この改正が実現すれば、子育て世代の一方の配偶者が亡くなった場合の生活資金を今より確保しやすくなります。

生命保険金の相続税の非課税枠の拡大が見送られた理由

与党税制調査会での議論は非公開なため、見送られた理由は残念ながら明らかではありません。
ちなみに、この改正による減収見込額は、▲147億2400万円となっています。
あくまで推測になりますが、コロナ禍によって、財政支出が増えている中で、できるだけ減収は避けたいということと、相続税にかかわる対象者は限定されるため、緊急性が低いということが考えられます。

税制改正の流れ

ここで、国税の税制改正の流れについて簡単に説明しておきます。

8月頃、各種関係団体や各省庁から税制改正要望が財務省になされます。
次に、政府税制調査会という内閣総理大臣の諮問機関が税制改正のあるべき方向性について議論します。
そして、与党税制調査会が12月に「与党税制改正大綱」をとりまとめます。実質的に税制改正はここで決まります。
その後、財務省が「政府の税制改正大綱」をとりまとめ、閣議決定を受けます。
2月頃、政府が税制改正法案を通常国会に提出し、審議可決されれば法案は成立します。

まとめ

税制改正要望は、各種団体が税制改正をして欲しいと要望を出すわけですが、そう簡単には税制改正の対象にはなりません。その理由は、税制改正を求める内容は基本的に減税だからです。

減税の要望を全て受け入れていては、税収が確保できなくなってしまいます。そのため、真に必要な改正や緊急性が高い内容が優先されます。生命保険金の相続税非課税枠は、確かに少ないような気がします。ただ、コロナ禍という特殊事情がある中ではタイミングが悪かったと言えます。

税制改正要望は、ねばり強く行う必要があるので、1回や2回見送りになったからと言って諦める必要はありません。与党議員への陳情などを含め、改正の必要性を理解してもらえるよう努力を続けていく必要があります。

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