老後の資産運用におすすめの方法5つ!失敗を防ぐポイントを解説
平成28年、厚生労働省が行った調査によると、老後の不安で最も多いのが「健康上の問題」、で次いで「経済上の問題」という結果が出ています。安心して老後を迎えるためにも、どうやって資金を確保するのかは早めに考えておくことが重要です。
この記事では、老後資金を確保するために始めたい資産運用の方法について解説します。
人生100年時代!老後資金は年金・貯金だけでは足りない
老後資金がいくら必要なのかについては諸説あるのが現状です。
いわゆる「老後2,000万円問題」は有名ですが、「2,000万円では足りない、もっと必要だ」という意見もあれば、「そんなに必要ない」という意見もあります。
いずれにしても、人生100年時代と言われる現代。定年退職後100歳まで豊かに暮らすとなると、公的年金と今ある預貯金だけでは足りない可能性があるのは事実です。
老後資金として貯めている資金があるなら、それを切り崩しながら生活することを考えるのではなく、できるだけ早いうちから資産運用を始め、少しずつ資産を増やしていくことが重要になってくるでしょう。
老後の資産運用はリスクを抑えながら長期で増やす
老後の資産運用で大切なポイントは、「リスクを最小限に抑えて、長期的な視点で増やす」ことです。
短期間で大きく資産を増やすことを考えるのではなく、今ある資産を減らさずに少しずつでも安全に増やすことを意識したほうが良いでしょう。
株式や投資信託など、金融商品の価格は常に上昇と下落を繰り返しています。
価格が大きく上昇すれば、それだけ大きな利益を得ることができ、老後資金を増やすことにつながります。
しかし、価格変動率が高い金融商品は、大きく上昇する可能性がある一方で、大きく下落するリスクもあるのです。
定年退職後は公的年金以外の収入がなくなるという方がほとんどなので、資産運用によって老後のために貯めた資金が減ってしまうことは、絶対に避けなければいけません。
老後の資産運用は、短期間で大きく増やすことを考えるのではなく、時間をかけて少しずつ増やすほうがリスクを抑えることができます。
老後の資産運用はいつから始める?
老後資金を確保するための資産運用は、できるだけ早いうちから始めたほうが良いのは事実です。しかし、50代でも60代でも、資産運用を始めるタイミングに遅いということはありません。
2013年に高年齢者雇用安定法が改正され、2025年以降、65歳までの定年引上げ又は継続雇用制度の導入が義務化され、70歳までの定年引上げ又は継続雇用制度の導入が努力義務となりました。
つまり、定年退職後に退職金を受け取り、それを資金として資産運用を始める場合は、60代以降になる方が多いでしょう。
資産運用を始めるタイミングに年齢制限はありません。
今後100歳まで長生きすることを考えれば、豊かな老後を迎えるための資産運用は、いつから始めても遅いということはないのです。
老後の資産運用におすすめの方法5つ
資産運用と一口に言っても、たくさんの種類や方法があります。老後に向けて資産運用を始めたいけれど、どんな方法を選べば良いかさっぱり分からないという方も少なくないはずです。
前述の通り、老後の資産運用で最も重要なことは、「リスクを抑えて安全に少しずつお金を増やすこと」です。
誰かにすすめられた金融商品を言われるがままに購入するのではなく、自分でもしっかりと調べたうえで、適した方法を見つけることが大切です。
ここからは、老後の資産運用におすすめの方法を5つピックアップして紹介します。
個人向け国債
個人向け国債とは、国が発行する債券のことです。
債券とは、お金を借りたときに発行する借用書のようなもので、投資家は国債を購入することで国に資金の貸し付けを行い、国は満期(返済期限)になったら、投資家に元本と利子を含めた金額を返済するという仕組みです。
債券投資には、国債以外に地方債・社債・外国債などの種類がありますが、なかでも国債は、国が責任を持って返済を保証するため、比較的安全にお金を増やせる金融商品の一つです。
個人向け国債は、固定金利型・変動金利型ともに0.05%の金利が保証されているため、老後の資産運用を安全かつ手軽に始めたい方におすすめの方法です。
つみたてNISA
つみたてNISAは、少額からの資産運用を支援する目的で作られた制度で、資産運用によって得た利益にかかる税金が非課税になるというものです。
通常、資産運用によって得た利益には、約20%の税金がかかりますが、つみたてNISAの場合、1年間に40万円までの投資額を上限として最長20年間、利益を得ても税金はかかりません。
また、つみたてNISAの対象となる金融商品は、長期投資・積立投資・分散投資に適した投資信託に限定されているため、老後の資産運用をはじめ、投資初心者でも始めやすい仕組みになっています。
投資信託
投資信託とは、資産運用をプロのファンドマネージャーに任せるという方法です。
投資家は資金だけを用意するだけで済むため、投資に関する知識がない初心者でも始めやすいというメリットがあります。
投資信託にもいくつかの種類があり、なかには国内の公社債のみで運用するものなど、老後の資産運用に適したものもあります。
少額投資も可能なため、複数の投資信託に少しずつ投資をすることで、リスクを抑えた資産運用ができるでしょう。
保険
保険にはさまざまな種類がありますが、「個人年金保険」「養老保険」「学資保険(子ども保険)」などの貯蓄型保険は、老後の資産運用に活用できます。
個人年金とは、満期まで保険料を積み立てることで、契約時に定めた一定期間又は一生涯に渡って年金を受け取ることができる保険商品です。
年金の支給開始前に死亡した場合は、積み立てた保険料相当分の死亡給付金を遺族が受け取ることになります。
養老保険と学資保険(子ども保険)は、満期を迎えた時点で、積み立てた保険料以上の保険金を一括または分割で受け取ることができる保険商品です。養老年金の場合、65歳までの間に保険料の支払を終え、70歳以上で保険金を受け取るようにすれば、老後の生活資金として役立てることができるでしょう。
不動産投資
不動産投資とは、不動産を投資対象とした資産運用の方法で、「現物不動産投資」「不動産小口化商品」「REIT」などの種類があります。
現物不動産投資
現物不動産投資は、不動産を所有して賃貸事業を行い、家賃収入で利益を上げるものです。
家賃収入はいわゆる「不労所得」となるため、定年退職後も公的年金以外の収入を見込むことができます。
ただし、不動産の購入には高額の資金が必要なため、ローンを組むのが一般的です。
定年退職後もローンの返済は続くことになるため、それ以上の家賃収入がなければ返済の負担が大きくなります。
また、賃貸事業を行うとなると入居者や物件の管理が必要です。現物不動産投資には、空室リスク、修繕リスク、家賃相場の下落リスクなどもあるため、必ずしも安定した収入が得られるとは限らないことは理解しておきましょう。
不動産小口化商品
不動産小口化商品とは、特定の現物不動産を一口数万円から100万円程度に小口化して販売する金融商品です。不動産小口化商品を販売する事業者が賃貸事業を行うため、投資家が入居者や物件の管理をする必要はなく、購入した口数に応じて、賃料収入や売却益の分配金を受け取ることができます。
現物不動産を購入するとなると高額の資金が必要となりますが、不動産小口化商品であれば、少額投資が可能な点がメリットです。また、投資対象となるのは現物不動産で、出資額に応じた持分割合で所有者登記が可能な商品(任意組合型)もあり、相続対策として活用することも可能です。
ただし、不動産小口化商品も現物不動産投資と同様に、空室のリスクや家賃相場の下落リスクがあります。現在販売されている不動産小口化商品は非常に数が少ないため、買いたいときにいつでも買えるわけではないというデメリットもあります。
REIT
REITとは、不動産投資信託のことです。
証券会社で不動産投資法人が発行する投資証券を購入し、証券取引所で売買を行います。
REITの投資対象は現物不動産(収益不動産)なので、比較的安定した収益が見込める金融商品として人気があります。ただし、どんな不動産に投資するかによって収益は左右されるため、銘柄選びは慎重に行う必要があるでしょう。
老後の資産運用で失敗を防ぐにはどうする?
定年退職を迎えて退職金が入ると、銀行や証券会社の営業がいろいろな金融商品を提案してくるようになります。営業に言われるがままに投資をしてしまい、「老後の生活が苦しくなった」「退職金が一気に減った」といった失敗例も少なくはありません。
資産運用で資産を増やし、豊かで安定した老後を過ごすには、ある程度の知識が必要です。
ここからは、老後の資産運用で失敗を防ぐ2つの方法を紹介します。
勉強して知識を得る
老後の資産運用で失敗しないためには、自分自身がしっかりと勉強をして、投資や金融商品に関する知識を身につけることが大切です。
資産運用の勉強方法としては、本を読んだり、インターネットで調べたり、またはセミナーに参加してプロの話を聞くという方法もあります。
老後資金確保に向けた資産運用のセミナーは無料で開催されていることも多いため、一度参加してみるのもおすすめです。
信頼できるIFAに相談
これまで投資をまったくしてこなかった方が、老後のために蓄えた大事な資金を運用するというのは、決して簡単なことではありません。「損をするのではないか」「お金がなくなったらどうしよう」など、不安を抱えることもあるでしょう。
そのため、老後の資産運用は、信頼できるIFAを探すところから始めてみるのもおすすめです。
IFAとは、独立系ファイナンシャルアドバイザーのことで、銀行や証券会社などの企業に属さず、中立の立場でファイナンシャルプランニングを行う専門家のことです。
老後の資産運用の提案はもちろん、具体的な金融商品の仲介まで任せることができます。
銀行や証券会社の営業とは違って独立しているため、会社が売りたい金融商品を提案・販売することはありません。一人ひとりの現状に合わせた資産運用のプランニングを行ったうえで、本当に適した金融商品の提案をしてもらえます。もちろん、「老後のために資金を減らさず増やしたい」という相談も可能です。
老後の資産運用は失敗できない!プロに相談しよう
安心して老後の生活を送るためには、効率的かつできるだけ安全に資産を増やす必要があります。
しかし、現在日本は超低金利時代を迎えているため、貯金や貯蓄では効率的に資産を増やすことはできません。
今回紹介した5つ方法は、老後の資産運用を検討する方にとっては適しているものもあるかと思います。しかし、投資に100%安全ということはなく、どんな運用方法であっても元本割れのリスクは伴います。
投資初心者が老後のための大事な資金を運用するなら、プロに相談しながら二人三脚で行うほうが安心ではないでしょうか。
ファイナンシャルスタンダードは、経験豊富なファイナンシャルアドバイザーが多数在籍するIFA法人です。
ヒアリングを通してお客様の課題や優先事項を把握し、お客様と一緒に目標を設定し、設定した目標が達成できるように運用戦略のご提案を行い、継続的にサポートを行っています。
また、ファイナンシャルプランニングから、口座開設、金融商品購入手続き、定期面談、情報提供など、資産運用に必要な包括的なサービスをワンストップでご提供します。
相談料は無料です。老後の資産運用は、ぜひファイナンシャルスタンダードにお気軽にご相談ください。