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ビジョンファンドの次なる1手 「SODA」とは?

2022/05/05

ソフトバンクグループが設立をした巨大ファンド「ビジョンファンド」が、日本企業の株式会社SODAに出資をしました。

ビジョンファンドが日本企業に出資をするのは今回で2例目。

これまで米国や中国中心の比較的大きなユニコーンに投資をしていたビジョンファンドが日本企業に投資をするのはどのような背景があるのでしょうか?今回は、株式会社SODAの企業概要と、ビジョンファンドが日本企業に投資をした理由について解説しています。

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ソフトバンクグループ参加のビジョンファンドとは

ビジョンファンド(Softbank Vision Fund:以降SVF)とは、2016年10月にソフトバンクグループが設立をした巨大ファンドです。SVFは世界のロボットやAI、半導体、自動運転などの新興企業に資金提供をすることで、よりビジネスを革新的に展開させることを支援しています。

また、SVFは未上場で1社あたりの平均投資額が10億ドル以上のユニコーン企業への投資をするSVF1と、1社あたりの平均投資額が200万ドルと規模が小さい会社で、比較的アジア企業への投資が多いSVF2の2つのファンドに分かれています。

【ビジョンファンドの主な投資先(2021年11月現在)】

株式会社SODAにSVFによる2社目の日本企業投資

2021年12月2日に、SVF2がSODAに出資することを発表。
株式会社SODAは2018年7月31日に設立したスニーカーのフリマアプリ「スニーカーダンク(SNKRDUNK(スニダン))」を提供するスタートアップ。ファッションモデルの池田美優(みちょぱ)が出演するテレビCMを見たことがある人はいるのではないでしょうか?

SODAへの出資額は非公開ですが、出資を受けることで企業評価額は約380億円に達する見込みです。

SODAとはどんな企業?

月間400万人が利用するスニーカーのフリマアプリ、スニーカーダンクを運営しています。
同サイトの最大の特徴は、ブランドスニーカーの真贋(しんがん)鑑定を用いて、偽物の流通撲滅に力を入れている点です。取扱商品は、数万件以上の鑑定経験をもつプロ鑑定士が真贋鑑定。鉱物学や美術品鑑定に用いられるブラックライトを使用し、各種スニーカーの鑑定のポイントとなる箇所チェックしていきます。

また、ヒューマンエラーを防ぐため、2人以上の鑑定士が同じ工程で鑑定し、問題ないと判断した商品のみスニーカーダンク特性の鑑定済みバッジを取り付け手元に届けられるという仕組みです。

万が一、偽造品と疑われる商品が手元に届いた場合は、運営事務局と第三者鑑定機関で再鑑定し、偽造品または、スニーカーダンクの設けている商品ガイドラインに達していない場合、スニーカーダンクが全額を補償します。

現在では、スニーカーだけではなく、ストリートウェア、ハイブランド、トレーディングカードなど、取扱商品を拡大。それぞれ独自の鑑定基準を定め、さらに利用者数は拡大しています。

SVF2担当者は、スニーカーやファッションは単なる商品ではなく、ポップカルチャーやアート作品としての要素を持っている。SODAは高い鑑定能力を持ち、高性能な中古(古着)市場で良好なポジションを築いており、今後も取扱カテゴリの拡大、海外展開、販売チャネル拡大という面で将来性が期待できると話しています。

調達した資金は、シンガポール、オーストラリア、香港などのアジア展開や国内事業のさらなる拡大、ロジスティクス、真贋鑑定やカスタマーサポートに投資される予定です。

SVFの今後の事業展開は

SVFによる日本企業への投資は2021年10月に行われたバイオベンチャー、アキュリスファーマに次いで2社目。
SVFは設立当初はSVF1で米国や中国を中心としたユニコーン投資に力を入れていましたが、中国当局のIT企業への締め付けなどの影響によりSVF2では、米国、中国以外の国の企業にも投資をして地域分散を図っています。

ソフトバンクグループは2022年2月8日に2022年3月期、第三四半期の決算を発表。SVFは大きな減益要因となりましたが、今後も積極的に同事業に取り組んでいく方針です。

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