FIRE達成に向け知るべき「リーマン時に4%以上リターンをあげた投資信託」を学ぶ
新型コロナウィルスの感染拡大によって、働く場所や時間を選ばないなど、新たな働き方の選択肢が増える中、FIREという退職時期についての柔軟な考え方も浸透しつつあります。
この記事では、FIREとはどのようなものか。また、FIRE達成に向け、知っておきたい投資信託について解説しています。
FIRE(ファイア)とは?
FIREとは、以下の4つの項目の頭文字をとった言葉です。
・Financial・・・財政上の、金銭上の
・Independence・・・独立
・Retire・・・退職
・Early・・・早期に
つまり、経済的に自立をし、早期リタイアをするという考え方のことをいいます。一般的に早期リタイアというと、大きな貯蓄や資産を手に入れた人が早めに仕事をやめて、手元の貯蓄や資産を取り崩しながら悠々自適に暮らしていくということを想像するでしょう。
一方FIREは、運用資産から発生する収益だけで退職後の生活費をまかなっていく考え方です。不労所得だけで生活をまかない、早期リタイアのように貯蓄や資産の取り崩しを想定していないという点が特徴的です。
FIREを実現するために
FIREを実現するためには、「25年分の年間支出」と「4%ルール」という2つの柱となる考え方があります。これは、25年分の年間支出を年利4%で運用し、その運用益だけで生活費していれば、不労所得のみで生活できるという考え方です。
具体的に計算してみましょう。
総務省2020年度家計調査によると、1世帯当たり月間消費支出は、23万3,568円です。月間約24万円として25年分の生活費を計算すると、25年分の生活費は7,200万円。7200万円を年利4%で運用した場合の運用益は288万円です。
この288万円の範囲内で生活できれば、貯蓄額(7,200万円)は取り崩すことなく、毎年生み出される収益だけで生活ができるという仕組みです。
なお、4%ルールの「4%」という数字は、アメリカS&P500株の年間成長率7%からアメリカのインフレ率3%を引いて算出しています。
ただし、FIREの示す数値はあくまでも目安に過ぎません。7,200万円という金額を準備することが難しい場合は、FIREをした場合の想定生活費を少し下げてみる。
もう少し高い運用利回りの投資商品を活用する、FIRE後も少し労働収入を得るなど、自分なりに微調整も必要になってくるでしょう。
4%の運用益を出し続けるためには
FIREを実現するためには、資産運用をして年利4%の運用益を毎年出すことが前提になっています。
しかし、過去にリーマンショックや、ITバブル、近年ではコロナショックのように、全ての資産が下落してしまうような危機は定期的に訪れます。常に運用益を出していくことは可能なのでしょうか。
しかし、どんな困難な状況でも高い確率で収益を出している投資信託が存在します。それがヘッジファンドです。
一般的な投資信託は、ベンチマークの動きに連動した成果を目指すインデックス投資と、ベンチマークを上回る成果を目指すアクティブ投資という2つの運用スタイルがあり、運用成績が下がっても、運用スタイル通りの運用になっていれば評価される「相対リターン」の運用方針をとっています。
一方、ヘッジファンドはベンチマークがなく、相場が上がっても下がっても、空売り、オプションやデリバティブ取引など、さまざまな投資手法を用いてプラスの利益を目指す「絶対収益」の運用方針をとっています。
リーマンショックの時期でさえ、これらの運用手法によって大きな利益を上げたヘッジファンドが多くあったといわれています。
ヘッジファンドは私募投信といわれ、一部の資産家のみが出資して運用するファンドなので、実際にヘッジファンドで運用をすることはかなりハードルが高いです。
しかし、大手ヘッジファンドのブリッジウォーター・アソシエイツの創業者レイ・ダリオや、ソロスを運用する、ジョージ・ソロスといった著名な投資家が経済情勢についてテレビや新聞などでコメントを述べていることがあります。
彼らがどんな商品で運用をしているのか、さらに投資理論やマーケットの現在、未来をどのように見ているのかを知っているだけでも、投資のトレンドを理解する参考になるでしょう。