様々な業界に波及する「MaaS」関連銘柄を特集する

2020/12/10

MaaS(マース)は、人々の移動や物流などを変える革新的な考え方で、既に北欧のフィンランドでは実験的な導入が始まっています。

英語の「Mobility as a service」の頭文字をとっているMaaSは、ITを含む情報通信技術を活用することによって、公共や民間を問わず全ての交通網(物流網)を結びつけることを目指しています。

MaaSの運営は、民間企業が主導するものから、地域や政府(省庁)などの行政が呼びかけるものまで多岐に渡り、統合する交通網の規模にも様々なプロジェクトが混在しています。

実現すれば現在の人々の暮らしを大きく変えることが期待されるMaaSについて、関連銘柄を紹介しながら具体的な事例をご紹介します。

人々の暮らしに浸透しているMaaS銘柄

全体像が把握しづらいMaaSですが、すでに人々の暮らしの中で身近な存在となっているのがジョルダン(銘柄コード:3710)です。

お出掛けや出張などの人々の移動手段を検索するサービスとして、ウェブサイトやアプリの利用者を伸ばし続けており、単なる検索だけでなく検索結果からチケット購入やタクシー配車などのサービスへと接続を進めています。

このような人々の移動で生じる需要に対してワンストップで応えることができるのがMaaSによって描かれる未来の姿です。

ジョルダンと同じように人々の移動に特化してMaaSを目指す企業には、駅探(3646)やナビタイム(未上場)などがあります。

交通系システムのシェアを拡大するMaaS銘柄

一般大衆向けの検索サービスなどを提供する企業の裏側には、交通系のシステムを供給する企業が存在しています。

イギリスのMasabi社(マサビ)は、交通系をはじめとして様々なチケットのオンライン決済システムの開発を行っており、日本ではジョルダンが総代理店となっています。

また、レシップ(7213)は、日本国内の電車やバスなどの運賃回収システムを開発・供給しており、既に国内シェア6割を超えています。交通系ICカードに加えて、提供会社が乱立するPayサービスとの連結を進め、人々の移動での決済の利便性を高めています。

JR東日本(9020)のICカード「Suica」の全国的な広がりによって、人々のカード端末による決済への理解が深まっており、さらに政府によるキャッシュレス推進が後押しする形で、交通系の決済のMaaSはさらに進化することが予想されています。

物流を変える輸送システム系のMaaS

コロナウィルスの感染拡大によって人々が外出せずに通販などでモノを購入する機会が増え、さらに深刻な人手不足に陥っている物流業界においてもMaaSを模索する動きが出てきています。

宅配大手のヤマトホールディングス(9064)や佐川急便(9143)は、オンライン通販の大手企業との連携を深め、システムの統合を目指しています。

また、日立製作所(6530)やNEC(6701)では、BtoBの産業用物流へのMaaS導入に向けたシステム開発を進めており、工場内の荷物の仕分けを自動化する機材や在庫管理システム、集荷や配送を統合するためのシステムの導入を始めています。

MaaS関連銘柄まとめ

人々の移動やモノの流通を変えるMaaSは、政府による後押しを受けながら、利用者の利便性向上を目指して少しずつ暮らしの中に浸透してきています。

日常生活で目にする機会の多い交通系MaaSが目立つ状況ですが、市場規模の観点から見るとモノの移動(物流)を変える産業系MaaSへの期待は大きいです。

群雄割拠の乱立状態が落ち着き、それぞれのMaaSの中心となる企業群が集まる流れが進むまでは、MaaS関連銘柄を個別に観察しながら投資の機会を探る必要がありそうです。

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