入院が長期化しがちな、認知症。平均寿命が延伸化する現在、そのリスクへの備えについて真剣に検討している人は少なくありません。認知症を発症した場合にかかる費用は、現在加入している保険で賄えるのでしょうか。認知症のリスクに備えるには、どのような保険を検討すればいいのでしょうか。

入院が長期化しがちな認知症
近年は、通院治療が増加したことや医療技術の進歩などにより、入院日数が短縮化傾向にあります。実際、2009年には35.6日だった平均入院日数が、2018年には29.3日まで短くなっているのです(厚生労働省『平成29年患者調査』より)。

しかし、これはあくまでも「平均」入院日数であり、傷病によっては入院期間がかなり長くなってしまうことがあります。

認知症の平均入院日数は349.2日
厚生労働省が2018年に実施した『患者調査』によると、血管性および詳細不明の認知症による平均入院日数は、349.2日であることがわかりました。悪性新生物での平均入院日数が17.1日、心疾患での平均入院日数が19.3日であることからしても、認知症での入院はかなり長期化する傾向にある、ということがわかります。

ちなみにアルツハイマー病での平均入院日数は、252.1日でした。

現在加入の保険で認知症への備えは十分?
平均で1年近くもの入院になることがある認知症。入院が長引けばそれだけ医療費がかさみますし、認知症は治癒が難しい病気であるため、退院した後に施設などを利用するとなると、さらに費用がかさみます。

では、認知症を発症した場合に必要になる費用を、現在加入している医療保険などでカバーすることは可能なのでしょうか。

現在加入の保険だけではカバーしきれない可能性が!?
入院などのリスクに備えるための、医療保険。
医療保険では入院日数に応じて一定の保険金が給付されますが、多くの医療保険には、「入院給付金支払限度日数」が設けられています。

例えば、支払限度日数が60日となっている医療保険の場合、1疾病・1入院につき60日までしか保険金が給付されません。
そのため、「入院給付日額1万円・支払限度日数60日」という保障内容の医療保険に加入している人が認知症で350日入院した場合、給付される保険金は60万円となるのです。

入院期間が短縮化傾向にある多くの傷病についてはともかく、入院が長期化しがちな認知症に関しては、医療保険による備えだけでは不十分なのではないでしょうか。

認知症のリスクには認知症保険で備える!
認知症を発症すると、医療費はもちろん、介護福祉サービスを利用したり、施設に入居したりというように、退院してからも様々な費用がかかります。そのため認知症のリスクには、この疾病に特化した保険、「認知症保険」で備えることをおすすめします。

認知症保険とは、認知症と診断された場合に一時金もしくは年金が給付される保険のことをいいます。例えば、保険金額300万円の認知症保険に加入している人の場合、保険会社所定の認知症と診断されたことにより、300万円の一時金が支払われるのです。

まとまった一時金が支払われる認知症保険であれば、入院が長期化した場合にかかる費用やその後にかかる介護費用などにもしっかり備えられるのではないでしょうか。

商品によって内容が異なる認知症保険
認知症保険は、保険金の支払条件や待機期間など、その保障内容が商品によって大きく異なります。そのため認知症保険を検討する際は、以下のような点についてしっかりチェックしておくことをおすすめします。

・保険金は一時金で支払われるのか年金で支払われるのか
・待機期間(保険に加入してから保障を受けられるまでの期間)はどのくらいか
・給付条件(診断確定されたときなのか、保険会社所定の状態になったときなのか)
・簡単な告知で加入できるのか(引受緩和型)、詳細な告知が必要なのか



2025年には高齢者の5人に1人が罹患しているのではないかと予想されている認知症。

認知症患者の介護にかかる費用は、そうでない人の介護にかかる費用の約2倍になるとも言われています。近年は様々な生命保険会社から認知症保険が販売されていますので、まずは色々な商品の情報を集めることから始めてみてはいかがでしょうか。




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