2017年もあっという間。すでにクリスマスやお正月の年賀はがき商戦も始まる中、家族が集まる元旦の料理に悩む人も多いはず。毎年、色鮮やかなおせちがスーパーやデパートで並ぶけれど、お雑煮はあまり見かけません。

誰もがその名を知りながらお正月限定の家庭料理となるお雑煮は、なかなか食べ比べる機会もない一品ですが、実は全国でまったく別の料理と言っていいほどそのイメージが違うことをご存じでしたか?

お雑煮は、東日本や九州を中心として広がる「すまし汁」、関西を中心とする「白みそ」、鳥取・島根などの「小豆汁」や福井の「赤みそ」と日本国内で大きく4つのベースに分けられます。
東日本は角餅、西日本は丸餅と定番具材の形が違うことは有名ですが、よその家のお雑煮って、他に何が入っているのでしょうか。
今回は、そんな謎の多いご当地お雑煮の数々を、地域や特徴別にご紹介いたします。

全国で変わる、お雑煮の具材に込められた大切な意味
そもそもお雑煮の習慣は、室町時代に宴会の前に食べられていた「雑煮」が起源と言われています。めでたい祝いの前に食べることから、縁起を担いで1年の始まりである元旦に食べるようになったのだとか。

そんな縁起担ぎのハレの一品・お雑煮は、使われている具材も縁起物。
有名なもので言えば、東京をはじめとする関東で親しまれている「なとり雑煮」の菜と鶏肉は、「名をとれるように」という願いが込められているそうです。

深い味わいの白みそと茹でた丸餅を使用した京都雑煮は、「人の頭になるように」という意味を込めた「かしら(頭)芋」や、「角がたたないように」と、丸く切られた金時ニンジン、雑煮大根を使用します。

九州では、「カツオ菜」(勝男菜)や出世魚の「ブリ」を使用した「博多雑煮」が有名です。

また、商いの街大阪では、元旦には焼き餅をいれた白みそのお雑煮、二日目は茹で餅の澄まし汁と味を変え、お正月から「商い」と「飽きない」をかけて縁起を担ぐという、いかにもユーモアの街・大阪らしい風習があります。

海の幸に山の幸、地域で育まれてきたお雑煮
京都から全国へ広がったといわれるお雑煮ですが、それから長い年月をかけて、全国それぞれの地域で独自の発展を遂げてきました。

沿岸部では、焼き餅を入れたすまし汁の上にたっぷりとハバノリをまぶした千葉の「ハバノリ雑煮」をはじめ、鮭やいくらなどを使用した新潟「越後雑煮」など海の幸をふんだんに取り入れたお雑煮が主流です。

お正月に茶碗蒸しとお雑煮を食べる習慣のあった、福岡の筑前朝倉では、いつの間にか2つが合わさった「蒸し雑煮」になっていたのだとか。

醤油で味を整えたすまし汁に頭芋と十字に重ねられたお豆腐を入れた、日本で唯一お餅が入っていないお雑煮として知られる徳島祖谷(いや)の「うちちがえ雑煮」は、お米やもち米が育たなかった山間部でお正月を祝うため、1,000年にわたり伝えられてきた歴史を持つお雑煮です。

お雑煮?お汁粉?甘いお味のお雑煮の数々!
うどんで有名な香川県。ですが、お雑煮の具材はうどんではなく、甘い餡子の入った餡餅を使用しています。いりこと白みそ仕立てのスープに、甘いお餅の付け合わせが癖になると香川のグルメ観光でも定番品。
ぜんざい発祥の地とも言われる島根の、小豆のだし汁に醤油や塩を加えて味付けして、最後に丸餅を入れた「小豆雑煮」も有名です。

お雑煮とは別に甘い「クルミたれ」を用意し、焼いた角餅を絡めて食べる岩手の「くるみ雑煮」をはじめ、おなじみのお雑煮と甘いお雑煮、1度に2つの味を楽しむユニークな食べ方のお雑煮もあります。奈良の「黄な粉雑煮」や熊本や佐賀で親しまれる納豆雑煮もこの手法です。

いかがでしたか?
同じ名前の料理と言っても、ところかわれば大きく変わるお雑煮のイメージ。
ご家族の出身地が違う方は、それぞれの実家で毎年食べるお雑煮の差に驚いたことも、あるではないでしょうか。

お正月限定の家庭料理ということもあり、自分の住む地方のお雑煮以外はなかなか味わう機会もないお雑煮ですが、最近では全国のご当地お雑煮をセットにした商品も販売されています。
これを機に、来年のお正月はご家族で、各都道府県のユニークなお雑煮の食べ比べに挑戦してみるのもいいかもしれませんね。



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