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アメリカ大統領選挙前夜 ドナルド・トランプの履歴書

2016/07/03

アメリカ大統領選挙において、当初本命馬ではなかったドナルド・トランプが共和党候補に選ばれました。不動産王として有名なトランプ氏ですが、実際にどのような人物なのでしょうか。

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トランプの経歴

トランプ氏は、1946年に不動産業を営む裕福な家庭に生まれました。父の影響を受け、不動産の専門学科があるペンシルベニア大学のウォートン・スクールに通い、その後、父が経営するエリザベス・トランプ・アンド・サンに入社し、不動産事業についての知識や経験を学びました。

1970年代からはホテル・カジノ経営に乗り出し、1980年代にはアメリカの景気回復を背景に大成功を収め、アメリカの不動産王と呼ばれるようになります。代表的な投資事業としてトランプ・タワーやトランプ・プラザなど自身の名前を付けたホテル・カジノ事業を展開し、アメリカでもっとも有名な経営者の一人としてその名は全米に知れ渡りました。

不動産事業では多くの成功を収めたトランプ氏ですが、その後、1980年代の後半には、航空事業など本業以外の投資で大きな失敗をし、本業の不動産業においてもホテルが倒産するなど、一時期は負債が10億ドル近くまで膨れ上がり多くの失敗も経験しています。しかし1990年代後半には再度アメリカの景気回復とともに、不動産王として復活を果たします。

その後も、リーマンショック時には、自身が創業したトランプ・エンターテイメント・リゾーツが破綻をしたり、自身の不動産の知識を学べると創立したトランプ大学が、宣伝していた不動産の教育を提供していないとして訴えられたりと、何かと話題が多い人です。

2015年6月に、2016年アメリカ合衆国大統領選挙に共和党から出馬することを表明し、「アメリカとメキシコの国境に壁を作る」などといった過激な発言を繰り返し、注目を浴びました。当初は誰も大統領候補の本命になるとは考えていませんでしたが、不利だと言われた下馬評を覆し、共和党の大統領候補に選ばれることとなりました。

トランプ氏の人柄とは

大統領選挙では「すべてのイスラム教徒の米国への入国を禁止すべきだ」「メキシコとの国境線に壁を作る」などの何かと問題発言が多く、ローマ法王から異例の批判を受けています。発言からもトランプ氏の人柄を垣間見ることができますが、トランプ氏とはどのような人物なのでしょうか。

ビジネスマンとしてのトランプ氏は、非常に剛腕で、大雑把な性格だと思われます。カジノホテル経営においては、当時の妻であるイバーナやスティーブ(当時トランプ・プラザの代表)に経営を任せており、本人はグループ全体を放漫的に経営していたと言われています。

本人がナンバーワンになる事が一番であり、細かなコストについては考えず、自身がいいと思ったことを強力に推し進める経営をしていたようです。あまり他の経営陣の言葉を注意深く聞かない為に、トランプ氏と他の経営陣との認識のズレでホテルの改装で数千万ドルもの余分な費用がかかってしまったこともあるようです。その一方で、他のホテルへの買収を仕掛け、高値で株式を売却したりと、攻撃的なビジネスの展開を図り、大きな利益をあげ、経営者としての剛腕ぶりも大いに発揮しています。

ホテル・カジノなどに自身の名前を付けて、知名度を高め大胆なマーケティング戦略をとる一方で、人付き合いはあまり得意ではないと言われています。
例えば、カジノの大口顧客に対してパーティーの場で失言して多くの顧客を失ったり、顧客から紹介を受けた競馬のビジネスで、自身の失敗により馬をダメにしたにもかかわらず、資金を払わなかったりと、顧客にたいして数々の問題行動をとっており、他の経営陣は頭を悩ませていたようです。また、「黒人に会社の経理をやらせるな」など社内でも差別的な発言は多かったようで、現在の多くの差別的で過激な発言は当時から続いているようです。

何故トランプが支持されたのか

当初、本命とは程遠い存在だったトランプ氏は何故選挙で支持されたのでしょうか。

トランプ氏は、第7代米国大統領アンドリュー・ジャクソンがとっていた、国民の不満を巧妙に吸収し組織化し権力をもぎとったという手法を参考にしていると言われています。

トランプの過激ともいえる様々な発言は、じつは計算され尽くしたマーケティングに基づく手法が持ち入れられているといえます。大統領選挙予備選の緒戦は限られた少数の選挙区から始まります。ここでマーケティングの手法を取り入れ、まずはある一部の対象に的を絞りかれらの不満を多く吸収するような発言をすることで票を集めることに成功します。

その後は、キリスト教が地盤である南部では「不法移民問題」を焦点に、工業ベルト地帯においては「失業は中国との貿易に問題がある」と焦点を絞り込み、その地域の不満を吸収して票を集めることに成功します。その後スーパーチューズデイでトランプの排斥運動が各地で起こると、上手くそれを利用し徹底的に保守本流の政治を批判することで、アメリカ人の既存政治に対する不満を上手くくみとり票を集めるのに成功しました。

これは1980年にレーガンが大統領に選ばれた時の選挙と似ているとも言われています。その当時、州知事をつとめた二流の俳優であったレーガンに何ができるのかと見られていましたが、本選では差をつけて選挙に勝つことになります。これは、当時イラン大使館における人質事件において、カーター政権が無力で優柔不断であった為、国民の不満が溜まっていたと言われています。

今回の大統領選挙では、既存の保守政治に国民の不満が高まっており、トランプ氏はそこをうまく利用することで支持をえたといえます。

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