がんの治療としてよく「先進医療」という言葉を耳にします。実際には先進医療はがんの治療だけでなく眼科の治療などにも使われており、その種類は様々です。本稿では先進医療のメリット・デメリットを確認します。


先進医療とはその言葉通り、従来の方法ではなくより新しい技術を用いた治療や診断方法です。ですから今までとは違う効果が期待でき、これによって今までは治らなかった病気が治るようになる可能性もぐっと上がったと言えるでしょう。
病気は誰にとっても怖いもの、その治療の辛さや費用負担の事を考えると本当に心配になってしまいます。良い治療法や診断法が確立されるのは喜ばしい事です。


ではその先進医療、実際にはどの程度「現実的に受けられるもの」なのでしょうか?


というのも、先進医療は健康保険の適用対象外です。つまり全額自己負担です。その費用は総じて高額であり、またその治療を受けられる施設というのも限られています。

がん治療の先進医療として有名な陽子線治療については、今のところ全国で受けられる病院は10施設程度。これでも5年ほど前と比べると施設数としては倍増しましたが、まだまだどこでも受けられる治療ではありません。
先進医療を受けられるかどうかは、まずはこの病院への入院ができる事・そこでの入院費や治療費が負担できる事・移動手段とその費用を自分で確保する事が必須となります。


更に、どんながんでもこの治療が有効な訳ではありません。陽子線治療が有効であるがんと診断された場合で、上記の条件を満たして初めて治療を受けられるのです。


一番のネックは費用負担でしょう。通常その治療には2~300万程かかると言われています。医療保険で先進医療保障の特約を付けている場合この費用が保障されますが、その支払いの多くは治療費を病院へ支払った後という事になります。治療を受ける予定だから先に費用を保険会社から受け取るという事はできないのです。


この治療を受ける事が現実的かどうかは、ケース・バイ・ケースです。例えば東京都には陽子線治療をうけられる病院がありませんが、東京都在住の患者が他県の病院へ入院し治療を受ける事が現実的にできるかどうか、家族はその入院の間どうサポートするのかという問題もあります。高齢な患者であればそもそも手術などの積極的な治療が逆に負担になると考えて保存的治療のみが望ましい場合もあります。


先進医療の必要性、と一口に言うとその是非は難しいですが、多くの患者の事を考えれば治療法が増え治る患者が増える事は間違いなく喜ばしい事です。ですが誰もがその恩恵にあずかれるわけではありません。先進医療への備えも、絶対に必須とまでは言えません。ですがこのような方法もあるという事は是非知っておいたほうが良いでしょう。そのメリット・デメリットの両方を知る事が大切です。



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