イギリス首相であるデービッド・キャメロン氏自身は残留を支持しています。また、連合内で英国が特別な地位に立てるよう交渉すると約束しており、実際にEU大統領ドナルド・トゥスク氏が5月2日に譲歩案を発表しました。

しかし、キャメロン氏の後継者の1人とも言われるロンドン市長のボリス・ジョンソン氏が離脱を支持するなど、現在のイギリス国民は反EUへと傾きつつあります。ここまで国民の多くが脱退に賛成している理由はおもに2つのメリットを期待しているためです。

◆難民・移民問題が解消される
英国では難民や移民が大量に流れこむことで、国民が雇用を奪われることが問題になっています。とくにヨーロッパの中でも福祉や住宅、医療、教育などの手当が充実していることが流入増加の大きな要因になっていると言われています。

国内からは受け入れを規制すべきだという主張が見られましたが、連合内で定められたルールから英国は政策を自由に決められずにいます。そのため、Brexitによって制限を新たに設定し、イギリス国民を保護することが期待されています。

この問題は今に始まった状況ではありません。2004年にはEUに過去最大である10カ国が加入し、ポーランドをはじめとする東欧諸国から移民が大量に押し寄せました。このころからフラストレーションが蓄積されており、2015年に起きたシリア難民問題によってついに爆発したと言われています。

◆他国に対する経済的な負担を軽減できる
EUでは各国がGDPに応じた拠出金を出し、財政的に不安を抱えている国をほかが援助するという体制をとっています。助けを受ける側の代表はギリシャやスペインなどですが、その反対が世界でも有数の金融市場を保有しているイギリスです。

このことに対して、国民には正当な配分を受けるべきだという根強い不満がありました。Brexitによって負担をなくし、自国のために消費すべきだと主張されています。


イギリス国内では上記のようなメリットを期待して、EU離脱を求める声が高まっています。しかし、同時に大きなリスクを抱えることはけっして無視できません。

専門家のなかでは、「貿易について新たなルールを定めなければならず、不利な条件となる」
「必ずしも経済的に良くなるとはかぎらず、とくに金融に大きな影響が出る」などの見解があるようです。いまだ先行きに関して不明瞭な部分が多いBrexitですが、世界に大きな影響を与えることは避けられないでしょう。


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