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過去の局面から学ぶ「金融所得課税強化」が与える影響について

2022/01/13

金融所得課税については、「お金持ち優遇」との批判を受けて、改正について議論されてきました。令和4年度の税制改正大綱では、株価の影響が懸念されて、改正は見送りになりましたが、来年以降も議論になることが予想されます。金融所得課税の内容、金融所得課税と株価との関係、金融所得課税増税の是非などについて考えてみたいと思います。

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1 金融所得課税とは?

日本の所得税は、所得が増えるに従って税率が段階的に増加する「超過累進課税」を採用しています。
たくさん所得がある人には高い税率を掛けて、多くの税金を取るしくみになっています。これには、実質的な課税の平等と所得再配分の機能があります。

しかし、金融所得については、復興特別所得税を除けば、「所得税15%」と「住民税5%」の合計20%の税率になります。この税率は一律なので、どんなに高額の金融所得があっても20%の税率で済みます。

つまり、1,000円の金融所得の人も1億円の金融所得の人も同じ20%の税率ということです。お金持ちほど金融所得が多いと言われていますので、不公平だと批判がなされているわけです。

2 金融所得課税と株価との関係

岸田首相は、総裁選で金融所得課税の増税に前向きの発言をしていました。株価はジリジリと下がり、岸田首相が総裁選で勝利すると株価は暴落しました。
それを受けて、慌てて「直ちに増税するという話ではない」と火消しに追われました。
その結果、金融所得課税の強化が税制改正大綱では見送りになったという経緯があります。

このように、金融市場では金融所得課税の変化に非常に敏感に反応します。
平成15年に金融所得課税が「20%→10%」に軽減された際には、株価は急上昇しました。
平成15年4月1日の株価は、終値で「7,986円」でしたが、1年後の平成16年3月31日には終値で「11,715円」まで上昇しています。

3 金融所得課税は増税すべきなのか

そもそも、金融所得課税は増税すべきなのでしょうか。
金融所得課税の変化に株価は敏感に反応するという特性上、株価を上げるためにはむしろ減税すべきとも言えるからです。
だからこそ、「NISA」などの非課税制度があります。

ただ、NISAは非課税対象額が少なすぎるので、株価を上げたいのであれば、むしろ大口の投資を増やすために、金融所得課税自体を減税すべきということになります。
このような話をすると、「お金持ち優遇」との批判が再び出てきます。

しかし、年収1億円以上のお金持ちというのは、2万人程度しかいません。仮に増税するとなれば、2万人から多く税金を取るために、何千万人ものお金持ちでない一般人が増税されてしまうことになります。

日本人は貯蓄好きで投資をする人が少ないため、それを活性化するために軽減税率やNISAなどの政策が行われてきたのに、増税されれば益々投資をする人が減り、株式市場は低迷することになるでしょう。

もし、どうしても金融所得課税を増税したいというのであれば、一律の増税ではなく、例えば、年間の金融所得が3,000万円を超える場合には、申告納税を義務付け税率を上げるなどの変則的なものにしたりなどのやり方もあるように思います。あるいは、総合課税に一本化して累進課税にするという方法もあります。

まとめ

金融所得課税は、お金持ち優遇の不平等な税制と批判されていますが、お金持ちの数はそんなに多くはありません。
①お金持ちから何としてでも税金を多くとるべきであると考えるのか、②株式市場活性化のために、お金持ちも含めて、できるだけ低い税率にして投資を促すべきなのかの対立と言えます。

それぞれの意見があることは理解できますが、みなさんはどちらがよいとお考えでしょうか。

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