1億円を資産運用するといくらになる?おすすめの運用方法
1億円の資産がある場合、ただ銀行に預けるだけでは大きなリターンは期待できません。しかし、1億円を適切に運用すれば、将来的な資産形成に役立つ可能性があります。
この記事では、1億円を効率的に増やすおすすめの運用方法をご紹介します。
1億円あったら資産運用するべき?
まずは、1億円を資産運用するメリットや必要性について解説します。
1億円で暮らせるのは25~30年
「1億円あれば一生暮らせるのでは?」と考える方もいらっしゃるかもしれません。
確かに老後資金を考えた場合、1億円は非常に大きな金額です。
総務省統計局「家計調査報告2024」によると、二人以上の世帯の平均的な消費支出は、1ヶ月あたり約30万円、年間約360万円となっています。
つまり、すでに1億円の貯蓄がある場合、それを切り崩しながら生活をすれば、二人以上の世帯で25~30年は生活できると言えるでしょう。
しかし、これはあくまでも現時点の生活費で計算した場合の話です。
実際には、物価の上昇や税金・社会保険料等の増加により、資産の寿命が短くなる可能性があります。
また、消費支出は個々の生活水準によっても大きく異なるものです。
そのため、「1億円あれば安心」とは必ずしも言い切れません。
長期的かつ豊かな老後生活を支えるためには、資産運用で増やすことも検討する必要があるでしょう。
預貯金では増やせない
近年、日銀の金融政策によって金利は上昇傾向にあるものの、銀行の預金金利は依然として低水準にとどまっています。
例えば、2025年4月時点でメガバンクの定期預金金利は、1年満期で年0.275%、10年満期でも0.5%程度に過ぎません。
仮に1億円を定期預金に預けた場合、1年で得られる利息は27万5,000円、10年ものでも年間50万円程度しか増えないのが現状です。
1億円の資産を目減りさせないためには、預貯金以外の運用も取り入れ、効率よく増やす必要があるのです。
インフレのリスクに備える
資産運用を考えるうえで、インフレ(物価上昇)は避けて通れないリスクです。
インフレとは、商品やサービスなどの価格が上がり、お金の価値が下がる状態を指します。
例えば、年2%のインフレが続く場合、10年後には同じ1億円の資産が8,100万円の価値まで下がることになるのです。
インフレの影響を抑えるためには、資産を増やすための運用手段を選ぶことが大切です。
一般的に、株式や不動産、金といった資産は、インフレに強いとされています。
現金をそのまま保有するのではなく、このような資産へ適切に分散投資することで、インフレリスクに備えましょう。
早期リタイア(FIRE)の目安に
近年、資産運用を活用して経済的自立を達成し、早期リタイア(FIRE)を目指す方も増えているようです。
FIREを達成するための目安は、「年間支出の25倍」とされています。
つまり、二人以上世帯の平均的な消費支出である年間360万円×25=9,000万円がFIREの目安となり、1億円あれば実現できる可能性が高いです。
また、FIREには「4%ルール」と呼ばれるものがあります。
これは、資産を年利4%で運用しつつ、生活費を4%以内に抑えることで、資産を目減りさせずに暮らしていけるという考え方です。
1億円でFIREする場合、生活費を400万円以内とし、年利4%以上の資産運用を行えば、その運用益だけで暮らしていくことも夢ではありません。
1億円の資産運用におすすめの運用方法7つ
1億円の資産をどのように運用するかは、将来の資産形成や生活設計に大きな影響を与えます。
資産を増やすためには、単なる預貯金ではなく、適切な投資を行うことが重要です。
続いては、1億円を運用する際におすすめの方法を7つ紹介します。
1.投資信託
投資信託は、投資家から集めた資金を運用会社が株式や債券などの金融商品に分散投資する仕組みです。特に、インデックスファンドを活用すれば、長期的な安定成長が期待できます。
元本割れのリスクはあるものの、運用の手間がかからないため、時間をかけて運用すれば複利効果が得られ、大きなリターンを狙うことも可能です。
初心者でも比較的始めやすく、リスク分散も図れるでしょう。
2.債券投資
債券投資は、国や企業が発行する有価証券を購入し、利子収入を得る方法です。
特に国債は信用度が高く、満期まで保有すれば額面金額で償還されるため、リスクを抑えて1億円を運用したい方に向いているでしょう。
ただし、インフレが進むと実質的な資産価値が低下する可能性があり、株式投資ほどのリターンは期待できません。
また、市場金利の変動によって債券価格が上下するため、売却時期によっては損失が出ることもあります。
3.株式投資
株式投資は、企業の成長に伴う株価の上昇や配当によって利益を得る方法です。
大きなリターンを期待できますが、価格変動が激しく、短期間での値下がりリスクもあります。
個別株ではなく、S&P500や全世界株式などのインデックスETFを活用するのも有効な手段といえるでしょう。
4.不動産投資
不動産投資は、賃貸収入や物件の売却益を狙う投資方法で、長期的に安定した収益を得ることが可能です。
1億円でマンションやオフィスビルなどの物件を所有し、家賃収入を得ることで、比較的安定したキャッシュフローを確保できます。
ただし、物件の購入や維持には大きな費用がかかります。
高額の投資となるため、空室リスクや修繕費の発生、地価の変動など、管理コストも考慮したうえで運用することが重要です。
5.不動産小口化商品
不動産小口化商品は、大型の不動産を小口化した金融商品です。複数の投資家が少額ずつ投資をして不動産を共有します。
不動産の管理は事業者が行うため、手間をかけずに安定した賃料収入を見込むことができますが、流動性が低い点には注意が必要です。
6.プライベートバンク
プライベートバンクは、富裕層向けに提供される資産運用サービスで、専門家によるアドバイスを受けながら個別の投資戦略を立てることができます。
通常の金融機関では扱えない特別な投資商品や税務対策なども提案されるため、高度な資産管理を求める方に向いているでしょう。
ただし、最低預入額が高額なため、1億円のうち資産運用に回せる金額によっては、利用できない可能性もあります。
7.ヘッジファンド
ヘッジファンドは、相場が上昇・下落するどちらの局面でも利益を狙う高度な運用手法を取り入れた投資信託です。一般の投資信託よりも自由度が高く、ハイリターンを狙うことが可能ですが、リスクも大きくなります。
プロが運用するため、安定した成績を残すファンドもありますが、手数料が高額な点には注意が必要です。
1億円を資産運用で安全に増やすポイント
1億円という高額の資産を運用する際は、単に利益を追求するのではなく、安全性にも配慮することが重要です。
適切な投資戦略を立てることで、リスクを抑えつつ安定的なリターンを得ることができます。
ここでは、1億円を安全に運用するために押さえておきたいポイントを紹介します。
あやしい投資話に注意する
高額な資産を保有していると、「確実に儲かる」「元本保証付きで高利回り」といった甘い言葉で投資をすすめられることがあります。なかにはあやしい投資話も存在するため、注意が必要です。
例えば、「未公開株」「海外高利回りファンド」「高い利回りの不動産投資」などは、過去にも多くの投資詐欺の事例があります。
特に、短期間で高リターンを保証するものは、実態がないか、リスクが極めて高い投資案件である可能性が高いです。
投資話を持ちかけられた際はすぐに決断せず、専門家や信頼できる第三者に相談することが大切です。
ハイリターンよりもローリスク
投資には大きく分けて、ハイリスク・ハイリターン型とローリスク・ローリターン型の2種類があります。
例えば、株式投資やヘッジファンド、仮想通貨などは、大きな利益を得られる可能性がある一方で、相場の変動による大きな損失リスクも伴います。短期間での利益を狙う投資スタイルでは、相場の変動を正確に読む必要があり、高度な知識と経験が求められます。
一方で、国債や社債、不動産投資などは、比較的リスクを抑えつつ運用できる資産です。
特に、長期的な資産運用を考える場合、インデックス型の投資信託などのローリスク資産を中心にポートフォリオを組むことで、安定的に資産を増やすことができます。
1億円のような大きな資産を運用する際は、一時的な利益を追い求めるのではなく、長期的な視点でリスク管理を行うことが重要です。
資産の一部をハイリスク資産に振り分けるのは良いですが、全額を高リスクの投資に投入するのは避けるべきでしょう。
ポートフォリオは専門家に相談
1億円の資産運用において重要なのは、適切なポートフォリオを構築することです。
1つの投資対象に全額を投入すると大きなリスクを抱えるため、株式、債券、不動産、現金など複数の資産に分散することが基本となります。
しかし、自分のリスク許容度やライフプランに合ったバランスを見極めるのは容易ではありません。
特に高額資産を運用する際は、リスク管理や税金対策も考慮しながら慎重に戦略を立てる必要があるでしょう。
1億円の資産運用は、独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)に相談してみてはいかがでしょうか。
IFAは特定の金融機関に属さず、中立的な立場で資産運用のアドバイスを行うため、投資家の利益を優先した提案を受けられます。
また、税理士やファイナンシャルプランナーと連携し、運用益にかかる税金対策や相続対策も含めた長期的な資産管理をサポートしてくれるでしょう。
誤った判断で数千万円単位の損失を出さないためにも、専門家の力を借りながら、自分に合ったポートフォリオを構築することが重要です。
資産運用はファイナンシャルスタンダードにご相談ください
1億円というまとまった資産は、ただ保有するだけではなく、適切に運用して増やすことを検討しましょう。ハイリスク・ハイリターンな投資は避け、投資信託や債券、株式といった投資対象を組み合わせながら、安全性に配慮した資産運用を行うことが大切です。
ファイナンシャルスタンダードには、資産運用に関する豊富な知識を持つIFAが在籍しています。
無料の個別相談会や資産運用セミナーも実施しておりますので、ぜひお気軽にご参加ください。
ファイナンシャルスタンダード株式会社 金融商品仲介業者 関東財務局長(金仲)第620号
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