今後の節税の新たなトレンド?「ドローン投資」とは

2020/02/05

素人でも簡単に操縦でき、空からの撮影などが楽しめる遊び道具という印象の強いドローンですが、実は「ドローン投資」という節税を目的とした投資対象としても注目を集めています。

ドローンとは、操縦者や乗客などの人を乗せずに飛行するもので、人を乗せて飛ぶ「有人航空機」に対して、「無人航空機」のことを指しています。

これまでのドローンは上空を飛び回りながら撮影をするという利用方法が主流でしたが、近年では低空を飛行して農薬や肥料を散布する農業用ドローンや、スピードや操縦テクニックを競うレース用ドローン、工場やビルなどの大型施設の警備用ドローンなど、さまざまなシーンで活用され始めています。

では、このようなドローンを使うことで、どのような投資が実現し、また節税することが可能なのでしょうか。投資対象としてのドローンの魅力に加えて、ドローンを活用した2つの節税方法ついて詳しく解説します。

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投資対象として注目されるドローンの現状

小型化と低価格化、さらには高機能化によって、ドローン産業の市場規模は拡大し続けており、2024年までには5000億円を超えるまでに成長すると予想されています。

高機能化のなかで実用性が高いもののひとつが自立航行です。人が乗りこまないだけではなく、ドローンの飛行を自動化させることで操縦者さえも必要とせずに、事前に定められたルールに従ってドローンが自ら空を飛び回る未来が実現しようとしています。

ドローン飛行が自動化されることで、大量の荷物が自動で配送されるようになったり、広大な農地で育てられている作物の成長を自動で監視し続けたり、これまで人の手によって行われていた作業をドローンが代替するようになると予想されています。

ドローン投資といえば本来、このような様々な技術の開発に対して投資を行うものとされてきましたが、現実的には世界の3大メーカーのシェアが圧倒的であるため、新たに市場に参入するスタートアップへの投資は魅力的でないのが現状です。

ドローンの世界3大メーカーとは、世界の市場の7割を占めているとされる中国メーカー「DJI(ディージェーアイ)」、現在のドローンブームの火付け役となった老舗ドローンメーカーの「Parrot(パロット)」、そして、アクションカメラのGoProとの提携を発表したアメリカメーカー「3D Robotics(スリーディー・ロボティクス)」です。

なおドローン開発で後れを取っている日本では、ドローン投資のみに特化した独立系ベンチャーキャピタル「ドローンファンド」が設立され、総額16億円規模の投資資金を集めたことが話題になりました。ドローン関連のテクノロジーやサービスに対して積極的な投資を行うこのファンドは、すでに2号ファンドでも50億円を超える資金調達を実現しています。

しかし、この記事でご紹介する「節税目的のドローン投資」とは、開発メーカーへの投資や、ファンドへの投資ではなく、ドローンの機体そのものを購入することによって利益を上げつつ、節税効果を生むものです。

「少額の減価償却資産」を利用したドローン投資による節税

ドローン投資による節税のひとつ目は「少額の減価償却資産」の仕組みを用いる方法です。

ドローンは、土地や機械、建物などと同じように税務上は、固定資産に分類されます。固定資産の減税や節税効果については既に皆さんもご存じ通り、毎年劣化して資産価値が下がっていくものについて減価償却が活用できます。

そして、この減価償却には、ひとつの特例として「10万円以下の固定資産については単年で償却できる」という項目があります。つまり、10万円以下のドローンを購入すれば、その年の決算で購入金額の全額を減価償却することが可能なのです。

購入したドローンの使い道としては、もちろん自ら使用することで収益を上げるという選択肢もありますが、さまざまな事業者に対してレンタルすることによって賃料を受け取ることが可能です。

ドローンの主な貸出先としては、農薬散布に用いる農家や、撮影用に使用する企業、あるいはドローン操縦のレッスンを行っている教室などが挙げられます。

「中小企業経営強化税制」を利用したドローン投資による節税

ドローン投資による節税のふたつめは「中小企業経営強化税制」の仕組みを用いる方法です。

政府は中小企業を後押しする制度として、少額の減価償却扱いとなる固定資産の金額を30万円まで引き上げる中小企業強化税制を実施しています。

資産が1億円以下の中小企業に対して新しい設備の導入を促す仕組みで、申請書の提出が求められますが、ドローン活用が企業の収益に寄与すると判断された場合には、優遇措置を受けることができます。

10万円の減価償却では十分な節税効果が見込めないと思われる経営者の方も多いですが、30万円まで引き上げられれば少し魅力が増します。

また、購入可能なドローンの種類についても、10万円と30万円では性能に大きな差がありますので、自社利用やレンタルの際にも活用できる幅が広がります。いわゆるプロ仕様のドローンの需要は高いので、レンタルされる機会が増えます。

ドローン投資による節税まとめ

ドローン市場の成長は、今後も5年程度は続くことが予想されており、日本企業でもドローン活用の機運が高まっています。

これまで人の手や目に頼っていた分野について、ドローンが代替することが予想されていますので、長期的な事業戦略としてドローンの活用を模索する企業も増えています。

ドローンを使った少額の減価償却は、既におなじみの節税方法のひとつですが、政府が中小企業のドローン活用を後押しする中小企業強化税制を用いることで、ドローン投資に関心を持つ企業が増えてきています。

ただし、中小企業強化税制を活用する場合には、申請書の提出から認可までに時間を要しますので、もし当年度で減価償却したい場合には、余裕を持って手続きを進めるようにしてください。

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